「仕事の報酬は仕事」——アース製薬社長・川端克宜氏の原点

候補②IMGP6849ごきぶりホイホイやアースジェットなどをはじめ、様々なヒット商品を手掛ける老舗の日用品製造メーカー「アース製薬」。組織を率いているのが川端克宜氏です。川端氏のアース製薬入社時の猛烈な働きぶりが分かるエピソードと、そこで得たという仕事をする上での気づきをご紹介します。
(本記事は月刊『致知』2016年8月号 連載「私の座右銘」より一部を抜粋・編集したものです)

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1人では組織は成り立たない

私が就職活動を始めたのは平成5年、バブルが崩壊し、日本経済が下降線を辿っていく大変厳しい時期でした。

それでも、「人々の生活に寄り添う日用品を扱う仕事がしたい」との思いがあった私は、粘り強く就職活動を続け、縁あってアース製薬に入社したのです。

そして、最初に配属されたのは大阪支店の営業部。

生来の負けず嫌いだった私は、「信用は自分自身で勝ち取っていくしかない。新入社員なりに、与えられた仕事は絶対にやり遂げよう」と決め、とにかく目の前の課題に一心不乱に取り組みました。

また、「一度の人生なのだから、嫌々仕事をやるよりも、楽しくやっていこう」という思いもありました。

そのような心構えで仕事に向き合っていく中で、地道に実績を積み重ねていき、次々と新しい仕事を担当させていただけるようになったのです。

時には自分の能力以上の仕事を抱え、苦しんだ時期もありましたが、「君が一所懸命仕事をやっているから、新しい仕事を与えられているんだ」「仕事の報酬は仕事なんだよ」と、上司などから励ましていただき、結果として大阪支店の10数年間、私は一度も営業成績を下げることはありませんでした。

そんな私の大きな転機となったのは、平成19年の6月に体調を崩し、入院を余儀なくされたことでしょう。

その日、私は大阪支店に視察に訪れた営業本部長の同行営業を務めていたのですが、朝から発熱するなど体調が思わしくなく、営業本部長を空港まで見送った直後に意識を失ったのです。

目を覚ますと病院のベッドに寝ていたのですが、10日ほどの療養生活の間、「自分が休んだら、会社はどうなるんだ!」と焦りは募るばかりでした。

しかし、日々報告される営業数字を見ても、ほとんど変化がありません。この時に私は、「これまで自分が、自分がとの思いで働いてきたけれども、会社組織というのは、たくさんの人がお互いに助け合って成り立っているんだ。自分一人で成り立っていたわけじゃない」と、ハッと気づかされたのです。

この学びは、退院後に当社では最年少となる35歳で支店長を拝命し、広島支店に赴任した際に生かされることとなりました。


(本記事は月刊『致知』2016年8月号 連載「私の座右銘」より一部を抜粋・編集したものです)

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