2024年06月23日
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27年間にわたり、さまざまな企業に経営指導を行ってきた小宮一慶氏が、経営成功のための普遍の法則を紐解いた著書『稲盛和夫の遺した教訓』。成功する経営、失敗する経営の共通点はどこにあるのか。正しい考え方を持ち続け、そのゆえに成功した現代の経営者として筆頭に挙げる稲盛和夫氏から得た教訓を、「考え方編」「経営手法編」の2部に分けて詳述。本書の中から、稲盛和夫氏の「誰にも負けない努力」の意味についてご紹介します。
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なれる最高の自分になる──「誰にも負けない努力」の本当の意味
稲盛さんの本には「誰にも負けない努力」という言葉がしばしば出てきます。
社員やお客さまに「誰にも負けない努力ってどういうことだか分かりますか」と聞くと、だいたい「一所懸命努力すること」「人に負けない努力をすること」という答えが返ってきます。
稲盛さんの本を読むと、「誰にも負けない努力」とともに「自分なりの努力」という言葉が出てきます。
ほとんどの人は努力をしているのですが、その努力が「自分なりの努力」で終わっている人が多いというわけです。
自分のペースで努力をするのも悪いことではありません。でも、それで満足してしまっては足りないのです。
私はよく「人が評価してくれるアウトプットができるぐらい努力をしてください」と言っています。
「誰にも負けない努力」とは、そういうことだと思います。
私がたくさん本を出したり、講演をしたり、連載を持っているのは、アウトプットに焦点を当てているからです。
アウトプットが評価されるようになるためには努力が必要ですし、それに応じたインプットも必要です。
それをするのが最低限の「誰にも負けない努力」なのではないかと考えています。
アウトプットに焦点をあてそれがある一定のレベル以上であると、世の中はある程度は評価してくれます。
しかし、それはファーストステップにすぎません。そこで満足してはいけません。
そこでセカンドステップとして、「なれる最高の自分になる」という話を私はよくします。
たとえば、イチロー選手はメジャーリーグの安打記録を作ったり、首位打者を取ったり、これ以上はない活躍をしました。
しかし、彼はそれに満足せず、首位打者を取ったあとも、試合のある日は球場に一番乗りして練習を積みました。
それはなぜかというと、「なれる最高の自分」になりたかったからではないかと私は思っています。
そのように、社会から評価されるアウトプットができるほどの努力をするとともに、常に「なれる最高の自分」を目指すことが大事だと思うのです。
それが稲盛さんの言われる「誰にも負けない努力」の本当の意味ではないかと思います。
いずれにしても、アウトプットに焦点を当てることが大事です。
それしか社会に貢献する術はないし、社会に認められる術はないのです。
日常的にインプットするのは当たり前の話で、アウトプットに焦点を当てないと社会からはなかなか評価されません。
本記事の内容は、『稲盛和夫の遺した教訓』(小宮一慶・著)より抜粋したものです。
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