夢志大和魂で草莽崛起を起こし、日本を変える——夢志教師塾 塾長・星陽介氏の熱きメッセージ

将来を約束された幹部自衛官の道を擲ち、日本の明るい未来のために講演家として独立した星陽介さん。現在は、教員を対象とした「夢志教師塾」やビジネスマンを対象とした「草莽の本気塾」の二つの塾を主宰し、これからの未来を担う若者たちの心に灯をつける活動に情熱を傾けています。そんな若き講演家・星さんにこれまでの人生の歩みを語っていただきました。

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〝夢中人〟を育てる

〈星〉
日本は明治維新によって、アジアでは初となる近代化を成し遂げ、西洋諸国と肩を並べる先進国となりました。

ではなぜ日本だけが近代化できたのか――。それは国家の危機を「自分事」「チャンス」と捉え、立ち上がった在野の志士(草莽)たちがいたからに他なりません。夢と志、大和魂(夢志大和魂)を持って、日々学び、己を鍛え、自らの命を最大限に輝かせる〝夢中人〟がいたからこそ日本は変わることができたのです。

私はそんな夢中人を育成する講演家として、教員を対象とした「夢志教師塾」、ビジネスマンを対象にした「草莽の本氣塾」の二つの塾を主宰しています。講演では私の人生体験、歴史や偉人の話、我が国の現状などを交えながら、一度きりの人生と真剣に向き合う大切さ、世のため人のために生きる尊さを伝えています。さらに理想の自分、実現したい社会ビジョン、具体的な実現アクションについてより深く掘り下げていくワークショップも行っています。

これにより、自らの人生の希少性や役割、無限の可能性を自覚すると共に、学習意欲、進路選択意欲、自己分析意欲がぐっと向上するのです。

実際、「自分の本当にやりたいこと、ワクワクすることを心から話せて、とても気が楽になり、完全に水を得た魚になれました」など、嬉しい声を数多くいただいています。

とはいえ、私自身もかつては夢や志のない、夢中人とは程遠い人間でした。ごく平凡な家庭に生まれた私は、「生活が安定している」という安易な理由で幹部自衛官の勉強を始め、2013年、23歳の時に陸上自衛隊に入隊。入隊後は、指揮官職、教官職を任せていただきました。

しかし、どの仕事もうまくいかず、次第に周りについていけなくなり、将来への不安と自己嫌悪から鬱寸前にまで追い込まれていきました。

そんな中、転機となったのは、先輩幹部の方と上司に勧められ、『大学』と森信三先生の『修身教授録』に触れたことでした。両書から、日々自己修養し、その徳を以って世の中や人々を治める「修己治人」の教えを知り、衝撃を受けると共に、政治や教育に関心を高めていったのです。

またその頃、部下に心無い言葉を浴びせられたこと、「生まれ変わっても自衛官になりたい」と笑顔で語る上司の両方に接したことで、「自分はこの一度きりの人生をどう生きるのか。自分の人生と真剣に向き合わなければいけない」との思いを深めていきました。

誠の限りを尽くす

自らの熱い思い、教育のビジョンを語る星氏

〈星〉
そこから様々な本を自発的に読み始め、勉強会に参加するようになったのですが、その中で出逢ったのが、日本の教育を変えたいとの志に燃える教員の小出潤先生でした。さらに小出先生に勧められた神谷宗幣さん(参議院議員/参政党)の著書『大和魂に火をつけよう』に感銘を受けた私は、神谷さんに思いの丈を綴った手紙を送り、実際にお会いすることができました。

そして神谷さんに叱咤激励いただき、「幕末の志士のように夢と志と大和魂を持って日本を変えていきたい」という夢と志、決意が固まったのです。

また歴史を学ぶことで、現在の日本は大変な国難に直面していることを知り、よりよい日本を創るには、渋沢栄一や福沢諭吉、出光佐三のような民間の力を活用した富国強兵を実現すること、大久保利通らが武士の世を終わらせたように、占領軍によってつくられた戦後日本の仕組みをひっくり返すことが必要だと考えるようになりました。

上司や家族には猛反対されましたが、2018年に自衛官を退職。都内にシェアハウスを借り、夜は工場でアルバイトしながら、冒頭に述べた講演家としての活動をスタートさせました。最初はうまくいかないことの連続でしたが、小出先生と2019年に立ち上げた「夢志教師塾」を地道に続けることで、少しずつ基盤をつくっていきました。

そしてある時、私の活動をSNSで知ったという専門学校の先生から「学生に講演してほしい」とお声掛けいただいたのです。これがきっかけとなり、学生たちに講演する機会が増え、またビジネスマン向けの講座も始め、現在に至ります。これまでに延べ1000人以上に講演してきました。

「夢志教師塾」(上)「草莽の本氣塾」(下)の様子

時に自分の活動で本当に日本を変えられるのだろうかと不安を覚えることはあります。しかし、そんな時には吉田松陰先生の言葉「至誠にして動かざるものは、未だこれ有らざるなり」を噛み締め、自らを奮い立たせてきました。

松陰先生はこの言葉で、結果の如何を問わず誠の限りを尽くせばできないことはないと教えてくださっているのです。事実、松陰先生の松下村塾からは数多の英傑が生まれ、明治維新、近代化の原動力となりました。まさに松陰先生の誠が日本を変えたのです。

いまの日本は幕末・明治と同様に国難の時を迎えていますが、逆にチャンスでもあります。なぜなら、現代では身分制度や極端な貧富の差もなく、自らの意志と努力でいかようにも自分の才能を発揮でき、また、取り組むべき課題も山積しているからです。

誰もがその命の役割を求められ、最大限に輝かせることができるのが現代なのです。

人々の「夢志大和魂」に火をつけ、完全燃焼させる講演活動・人創りにより一層の情熱を傾けると共に、ゆくゆくは政治指導者となり、戦後の仕組みをひっくり返し、誇り高く・強く・楽しい日本、そして共存共栄の和の世界を創っていきたい。その「夢志大和魂の草莽崛起による国創りの道」を、これからも至誠をもって歩んでいく覚悟です。


(本記事は月刊『致知』2022年10月号 連載「致知随想」より抜粋・編集したものです)

◇星陽介(ほし・ようすけ)――講演家

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