韓国が語る「軍艦島」の歴史の嘘——松木國俊

2015年に世界遺産に登録された長崎市の端島、通称軍艦島。近代化産業を支える炭鉱都市として栄え、いまも当時の建物を残す貴重な歴史的遺産です。ところが韓国では、様々なメディアで、戦時中の端島は地獄のような島だったと発信しています。いま韓国で、どのような「歴史」が語られているのか――。朝鮮近現代史研究所所長・松木國俊氏にお話を伺いました。

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極悪人として描かれている日本人

〈松木〉
『軍艦島』という韓国映画をご存じでしょうか。

2017年に封切られたこの映画の舞台・軍艦島は正式名を端島といい、日本の長崎港の南西に位置します。この島の海底炭鉱は、明治初頭から世界でも稀な良質の石炭を産出し、日本の産業近代化に大きく貢献しました。1974年に閉山して後も同島の施設は当時のまま存在しており、2015年にはユネスコの世界文化遺産に登録されました。

ところが、我が国が誇るこの貴重な歴史的遺産が、映画『軍艦島』では、朝鮮半島の人々を強制連行し、奴隷のように酷使した地獄島として描かれているのです。

物語の冒頭、半島から連行された朝鮮の人々が日本の官憲の監視のもとに関釜連絡船の船底に詰め込まれて日本に運ばれます。下関からは窓のない貨物に詰め込まれ、船を乗り継いで軍艦島に到着すると、日本兵に棍棒で叩かれながら施設に引っ立てられます。父娘で連行された二人は引き離され、娘は泣き叫びながら兵士に担がれ、慰安婦になるための検査を受けさせられます。

収容された人々にはゴキブリの混じる粗末な食事しか与えられず、住居は畳を踏めば汚水が染み出るほど劣悪です。坑内では朝鮮人徴用工が散々差別され、奴隷のように扱われます。少しでも手を休めれば棍棒で殴られ、虐待に耐えかねて逃げようとすれば、監視塔から銃撃されて殺されます。何とか海に飛び込んでも、船が追いかけてきて投げ縄で捕獲されるのです。

さらに映画には、ガス爆発が起こった坑内に朝鮮人坑夫を残したまま入り口を塞いだり、朝鮮人慰安婦の手足を縛り、五寸釘が逆さに突き出た戸板の上を転がして虐殺したり、目を背けたくなるような惨たらしい描写が続出します。

これらはもちろん事実とは全く異なるつくり話です。ところが監督の柳昇完氏は韓国のテレビ番組で、「歴史的事実をもとにしている」と述べ、配給会社はアメリカのタイムズスクエアの巨大電光掲示板で一週間にわたり「史実を忠実に再現した映画」とアピール。韓国内はもとより、アメリカとカナダの四十か所、マレーシアやシンガポールなどの東南アジア諸国でも上映されました。嘘で塗り固められた物語によって、あたかも日本がホロコーストを犯した劣悪な野蛮国であるかのような印象操作が世界へ向けてなされたのです。

映画ばかりではありません。韓国では絵本などを使い小さな子供たちにまで軍艦島は地獄だったと教えられています。

『軍艦島――恥ずかしい世界文化遺産』には、石炭を掘るために強制的に連行された少年たちが「45度の暑さの中に詰め込まれ、小さな握り飯一個を投げ与えられ、毎日12時間働かされました」「日本の監視兵のムチに打たれ、血が噴き出し、肉が千切れ出ました」「夜通し続いた数々の拷問に心身共にボロボロでした」と記されています。挿絵には、少年たちが鉄格子に無残に収容されている様子が描かれ、檻の外壁にはハングルで「お母さん、会いたいよ!」といった落書きが添えられています。こうした絵本が、どれほど韓国の子供たちに日本への恐怖と恨みを植えつけていることでしょう。

密航までして働きに来た朝鮮人

〈松木〉
私は端島の元島民の方々の証言や専門家の研究資料につぶさに当たり、詳細な現地調査も行い、韓国の発信内容が全くのデタラメであることを確認しました。

端島は住居、商業施設共に充実しており、生活レベルは本土を上回るほど豊かでした。最盛期の人口は5,300人に上り、人口増に対応するため我が国初の鉄筋コンクリート造りの高層アパートが造成され、「日本のマンハッタン」のような壮観を呈していました。

韓国の主張する「強制連行」については残念ながら、最初に火をつけたのは日本人でした。ルポライターの藤島宇内氏が雑誌『世界』に書いた論文に、日本のジャーナリストやマスコミが飛びつき、日本語として定着したもので、朝鮮人を強制連行した事実はありません。支那事変が勃発すると、人手不足となった日本の内地に高賃金を求め多数の朝鮮人が密航までして押しかけて来るため、強制的に送り返さなければならなかったくらいなのです。

その後、戦争激化による過度の人手不足で、1944年からは当時は同じ日本国民だった半島の男性にも徴用が適用されました。これをもって「強制連行」と指摘する向きもありますが、徴用はすべての日本国民に課された法的義務であり、国内法、国際法に照らしても合法でした。

元端島島民の方々のお話では、朝鮮人労働者は日本人と同じ住居に住み、同じものを食べ、賃金上の差別もありませんでした。事故を避けるため、危険な作業は慣れない朝鮮人ではなく熟達した日本人がやっていました。お互いに仲よく交流し、運命共同体として一所懸命力を合わせて働いていたのです。子供が炭鉱で働かされた事実もありませんでした。先述の絵本にも描かれていた「お母さん、会いたいよ!」といった落書きも、実は筑豊の炭鉱の寮に記されたものであり、何とそれは映画をつくる際にスタッフによって演出として書かれたものであることが判明しています。(後略)


(本記事は『致知』2020年10月号 連載「意見・判断」より記事の一部を抜粋・再編集したものです)


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◇松木國俊(まつき・くにとし)――昭和25年熊本県生まれ。48年慶應義塾大学法学部政治学科卒業。豊田通商株式会社入社。55年~59年豊田通商ソウル事務所駐在。秘書室次長、機械部次長を経て平成12年豊田通商退社。16年松木商事株式会社設立、代表取締役。現在、朝鮮近現代史研究所所長。『ほんとうは、「日韓併合」が韓国を救った!』(ワック)『軍艦島 韓国に傷つけられた世界遺産』(ハート出版)他多数。『今こそ、韓国に謝ろう』(百田尚樹著・飛鳥新社)などを監修。

 

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