成功している人、一流の人は普通の人?? コシノ・ジュンコ×河原成美

 

 

パリやニューヨークなど世界の舞台で活躍を続ける日本を代表するデザイナーであるコシノジュンコさん。人気ラーメン店「一風堂」創業者であり、ラーメン業界に革新を巻き起こしてきた力の源ホールディングス社長の河原成美さん。業界の最前線を走り続けてきたお二人に、成功している人、一流の人の共通点をお話合いいただきました。

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一流の人は普通の人

(河原) 

コシノさんは、ご自身も第一線で活躍される一方で、たくさんの後進を育ててこられたと思うんですが、いつまでも成長していく人とそうでない人との違いはどこにあると思いますか。

(コシノ) 

やはり、伸びていく人、成功している人、一流の人は普通の人です。逆に焦っている人は自慢話ばかりしますよ。私は自慢する人が嫌いなんです。変に頑張っている人は、気負っているというか、「自分! 自分!」みたいなところがあるじゃないですか。だから余裕もない。本当に成功している人は、余裕があるから人のことも見ることができるんですよね。

(河原) 

そう、一流の人は確かに普通の人ですね。そして優しい。

僕自身はいつも成長の途中だと思っているし、何が一流なのか本当には分からないけど、ただ、「誠実であろう」「素直であろう」「感謝を忘れない」といった人間として当たり前のことが大事なんだろうと思ってきました。

(コシノ) 

あと、好奇心は絶対に一生あったほうがいいですね。いくつになっても好奇心がある人は元気だし、夢を実現する、しないに拘らず、生き生きしています。

(河原) 

好奇心は大切ですね。それに「成功する、しない」なんてことに囚われず、夢中になって好きなことに取り組んでいる人のほうがいい。

(コシノ) 

一流の典型は、上皇・上皇后両陛下ですね。もう近づけないような雰囲気もあるけど、実際にお話しさせていただくと、ふーっと自然体でのびやかで、何だろう、ただただ「素敵だな」と思いました。

(河原) 

ああ。

(コシノ) 

いま好奇心の話が出ましたけど、母は「好奇心かたまりの会」というのをやっていて、全国に11か所もあったんですよ。

(河原) 

全国に11か所も。

(コシノ) 

母が90歳の時には、「90人のボーイフレンド」とか言って、母がつくったタキシードを90人の男性が着てステージに上がるなんてこともしていました。

「いい商売したわね」などと言っていましたが、そこで商売をするというより、人が集まることが好奇心になるわけです。それに母はとにかく呑んべえでした。亡くなる最後の最後まで日本酒を呑んでいた。

(河原) 

お母様は夢を持ち続けた人生だったとも言えますね。

(コシノ) 

夢というか、「好奇心の塊」としか言えない。

あと、母は愚痴を言う人が嫌いで、誰かが愚痴を言うとすぐ「あんたはあかんわ、もう帰り!」と、いい年をしたおじさんが帰らせられるんです(笑)。とにかく、明るくて楽しいのが好きな人でした。

(河原) 

楽しい、は大切ですね。僕は嫌なことも辛いこともどんどん忘れるようにしています。

(コシノ) 

忘れていいんです。それに遊ぶことはすごくクリエイティブだし、エネルギーも要ることなんです。洋服だって、楽しい服で遊びに行きたいわけですよ。何もないと行きたくないでしょ?

一所懸命、真面目に仕事をするだけが人生じゃなくて、遊びの中にどれだけ仕事を見つけていけるか。そうすると仕事が遊びに、遊びが仕事になって、最終的に人生が潤ってくるなと私は思うの。

日本人に欠けているのはその部分で、もっと「遊びの精神」を大事にすれば、日本はより優雅で文化的な国になれると思います。

(本記事は月刊誌『致知』2019年8月号「後世に伝えたいこと」から一部抜粋・編集したものです。『致知』にはあなたの人間力・仕事力を高める記事が満載です! 『致知』の詳細・ご購読はこちら

◇コシノ・ジュンコ

大阪府岸和田生まれ。1960年代より数々のグループサウンズの衣装で活躍。日本万国博覧会(大阪万博1970)にて生活産業館、ペプシコーラ館、タカラ館の3パビリオンのユニフォームをデザイン。1978年から22年間、パリコレクションに参加。1985年北京での中国最大のショウをきっかけに、ニューヨーク(メトロポリタン美術館)、ベトナム、キューバ、ポーランド、ミャンマーなどでファッションの枠を超えた日本文化を発信するショウを開催してきた。DRUM TAOの舞台衣装や琉球海炎祭、花火のデザインも手掛ける。東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会文化・教育委員、2025年国際博覧会誘致特使。2017年文化功労者。文化庁 「日本博」企画委員。TBSラジオ「コシノジュンコMASACA」(毎週日曜17時~)放送中。

◇河原成美(かわはら・しげみ)

1952年福岡県生まれ。1979年にレストランバー「アフター・ザ・レイン」を開店。1985年「女性が集まる、おしゃれでかっこいいラーメン店」というコンセプトで「博多 一風堂」をオープン。1997TVチャンピオンの「全国ラーメン職人選手権」優勝後、3連覇達成。ニューヨークを皮切りに世界各国に店舗を展開(20193月末現在国内外合わせて266店舗)。2010年全米の「TOP 10 Restaurants」(Yelp)で1位を獲得。2003年から小学生を対象にラーメンや餃子の作り方を教える「出前授業」にも取り組み、その数は700校を超える。『「7つの習慣」と「一風堂」』(PHP研究所)など著書多数。

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