人生の幸、不幸を決する九つの言葉——心静かに味わいたい安岡正篤師の教え

安岡正篤師は、東洋学に裏打ちされたその該博な知識と人間的魅力によって、昭和日本のトップ・リーダーたちに進むべき道を指し示しました。そして、その教えはいまなお、道を求める人の指針となっています。代表的名著10冊を凝縮した『安岡正篤活学選集』から、人間の本質を深く洞察した言葉の数々を精選しました。

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教師の使命

教という字は人が他のお手本になって後進を導くという意味ですから、 教師というものは言葉や技術で導くのではなくて、 まずその人の徳がその人に接するものの手本にならなければいけません。

(第1巻『人物を修める』より)

原因と結果

人間には奇跡というものはありません。奇跡などというのは研究不足、勉強不足の者の言葉でありまして、原因・結果というものは常にはっきりしておるのです。悪いことをしますと、いつかは悪い結果があらわれ、善いことをすれば善い結果があらわれる、というのは厳粛な自然の法則であります。したがって人間は因果律というものを大事にしなければなりません。

(第2巻『先哲講座』より)

自己革新の根本

「我を亡ぼす者は我なり。人、自ら亡ぼさずんば、誰か能く之を亡ぼさん」(修身)これは非常にいい言葉です。この一つだけでもつかみ得たなら、大したものだと思います。自己革新は、この「われ」にある。原因も結果も、自分自身にある。ローマを亡ぼしたのはローマです。日本を支えているものは日本です。健康で生き生きとした人生を送れるかどうかというのも、自分自身にあります。

(第3巻『呻吟語を語む』より)

慈心・仁心を養う

要するに人間は、常にいつくしみの心、慈心・仁心を養わねばならぬということです。キリスト教でいえば愛であり、仏教でいえば慈悲である。慈悲とは本当によくできた語ですね。悲の字が特によい。人間は、物の命が無視され犠牲にされるのを悲しく思う。その物を愛すれば愛するほど悲しい。だから愛という字をかなしと読む。愛することがなくては、悲しむことがなくては、儒教も仏教もないのです。

(第5巻『立命の書「陰騭録」を読む』より)

国家の運命

青少年学徒原則 (イ) 愛読書を持て。 (ロ) 偉人に私淑せよ。 (ハ) 明師良友を求めよ。 (ニ) 礼節を正しうせよ。 (ホ) 家国の為に有為の人物となれ。 各国の運命は結局その国が如何なる青少年を持っているかに依って決するというてよい。

(第6巻『経世瑣言<総篇>』より)

学問の目的

学問の第一義は言うまでもなく、道心の長養でなければならなぬ。道徳の発揮でなければならぬ。平たく言えば、純真な自己に生きようとするのが学問の第一歩なのである。

(第7巻『いかに生くべきか』より)

平常心の養成

昔は小学校を尋常小学校といいました。この尋常とはあたりまえ、どんなことにでも、平常と少しも変わらないことです。如何なる戦場に臨んでも平常どおり少しも変わらぬ戦いをしたいと、昔の武士は「いざ尋常に勝負」と言ったものです。従って尋常小学校の尋常とは将来如何なる境遇にあっても平常心を失わぬように処するその根底を養うことであります。

(第8巻『青年の大成』より)

善く学ぶ

学というものは、何か付け加えるというような方便的、手段的なものでは決してない。そもそも元来持っておる、生まれつき具えておるものを発達させるためのものである。天の生ずるところ、親の生んでくれたところを全くして、それをおとさない、いい加減なことにしない、というのが善学、善く学ぶと言うのである。

(第9巻『経世の書「呂氏春秋」を読む』より)

頭脳の養分

世の中のいかなる遊休施設よりも、最ももったいないものは頭である。一般人は能力の1%か15%しか使っていない。頭脳は正しく使えば使うほど、その能力を増大する。古い脳から新しい脳を発達させる。脳は老いるということを知らない。生涯進歩しつづけるものだ。但だそれに要する養分は正しい生活と道徳だ。仙薬は我が心にある――とこれ亦医学者が覚っている。

第10巻『人間を磨く』より)


(本記事は致知出版社刊『安岡正篤活学選集(全10巻) 』より一部を抜粋したものです)

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【永久保存版/現代に甦る人間学の宝典】
安岡正篤活学選集(全10巻) 安岡正篤・著

収録作品
【1】『人物を修める』
【2】『先哲講座』
【3】『易と人生哲学』
【4】『呻吟語を読む』
【5】『立命の書「陰しつ録」を読む』
【6】『経世瑣言〈総編〉』
【7】『いかに生くべきか』
【8】『青年の大成』
【9】『経世の書「呂氏春秋」を読む』
【10】『人間を磨く』

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