照明デザイナー・石井幹子さんの原点

国内のみならず、世界的にも
活躍を続ける照明デザイナーの石井幹子さん。

いまも精力的に活動する原点にあるものとは──。

石井 幹子(照明デザイナー)×村上 和雄(筑波大学名誉教授)
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※『致知』2017年8月号
※連載「生命のメッセージ」P110

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【村上】
僕も研究生活を50年以上続けてきましたけど、
どの分野の研究でもやっぱり波がある。

非常に伸びる時と停滞期があって、伸びている時期に遭遇すると、
とびきりの才能がなくてもいい仕事ができるチャンスが巡ってくる。

ところが停滞期にあたると、
なんぼ才能があっても仕事がうまくまとまらない。

これは全くの運ですよ、時代の波に乗れるかどうかっていうのは。



もちろん努力も大事ですが、大きな仕事をされる方には、
やはり天の味方というのがあって、
僕はそこにサムシンググレートの働きを感じるんですよ。

では、もし仮にそういったものが引き寄せることができるとしたら、
それは感動だと思うんです。

感じることで人は動くのであって、知動という言葉がないように、
いくら知識がたくさんあっても、それだけでは人は動きません。

感動があるから、そこに行動が生まれる。


これはデザインの仕事や研究はもちろん、
どんな仕事にも当てはまるんじゃないでしょうか。



【石井】
私は照明デザイナーにとって一番大切なことは、
新しい技術を使いながら、より美しいものをより少ない
電気エネルギーで創ることだと思っていますが、
その根底には美しいものに感動する心が必要ですね。

例えば、いままさに蕾が開いた花とか新鮮な果物とかね、
身近なところにも綺麗なものっていっぱいあるじゃないですか。

特に自然が創ったものというのは、どれも限りなく美しい。

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