本当の人生はどん底から始まる


大病を経たことで、大きな飛躍を
遂げられた名経営者は
数多くいらっしゃいます。

JXホールディングス名誉顧問の
渡文明さんもそのお一人です。

───────「今日の注目の人」───

☆ 本当の人生はどん底から始まる ☆

渡 文明(JXホールディングス名誉顧問)

※『致知』2017年2月号
※連載「私の座右銘」P78

───────────────────

私が“劇症肝炎”と診断され、
緊急入院を余儀なくされたのは、
第一次オイルショックが
収まりつつあった
昭和50年12月20日のことでした。

当時39歳の私は、
日本石油(現・JXホールディングス)の
ガソリン担当の係長として、
便乗値上げなどが発生しないよう
石油の安定供給のために
身を粉にして働きながら、

同時に労働組合の本社支部副委員長も
務めるなど多忙を極めていました。

深夜の2時、3三時に帰宅するの
当たり前で、眠り薬の代わりに
ジャンボサイズのウイスキーを
一週間で空にするほど
あおっては眠りに就く──。

そのような激務の中で、
体が怠いなと思ったら、
真っ茶色の小便が出始め、
そのうちに大便も真っ白になったのです。

39歳といえば課長に昇進する
一歩手前というところ。

私は病室の天井を見上げ

「俺の仕事人生は終わった」

と絶望感に苛まれました。


しかし、一か月ほどして

「これはこれで私の定められた人生だ」

と達観すると、こうなったら
本でも読んでやろうと決心し、
人生最大と言えるほど手当たり
次第に本を読んでいきました。

その中でも特に私の心の支えに
なったのが司馬遼太郎氏の『峠』でした。


(中略)


結局、療養のため一年を
棒に振りましたが、
職場に復帰する頃には、
出世へのこだわりも消え、
周囲から何を言われようとも
会社のために正しいと
思ったことは主張し、
一所懸命行動していこう
怖いものは何もなくなっていました。

その姿勢が認められたのか、
41歳の時に同期の第一選抜より2年、
標準より1年遅れで販売二部燃料課の
課長代理になりました。


こうした体験から私が学んだのは、

「逆境が人を創る」

ということです。


人間は逆境などの
限界状態に直面した時に、
そのままだめになっていく人間と、
逆境を起爆剤にさらなる
成長を遂げていく
人間に分かれていく。


そして…



※逆境が人を創る。そう語る
 渡さんの壮絶人生の続きは
 本誌でどうぞ!

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