日常に隠された幸福の種


「禅」、と聞くとなにやら難しそう……
と構えてしまう方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、「禅」には生きる知恵が溢れている
と、その奥深さを語るのは
鎌倉円覚寺管長を務める横田南嶺老師

人気連載「禅語に学ぶ」では、
御仏の教えや先達から学ばれたことを交えながら
様々な「禅」の言葉を解説してくださっています。

本日は、最新号の記事から、
詩人坂村真民先生の詩を題材に
「日日是れ好日」という言葉をご紹介します

 

「何もかも生活のやり直しだ
 引き揚げて五年目 やっと飯台を買った
 あしたの御飯はおいしいねと
 よろこんでねむった子供たちよ
 はや目をさまして 
  珍しそうに 楽しそうに 
  御飯もまだ出来ないのに
 自分たちの座る場所を 母親にきいている
 わたしから左回りして
 梨恵子 佐代子 妻 
 真美子の順である
 温かいおつゆが匂っている
 おいしくつかった沢あん漬けがある
 子供たちはもう箸をならべている
 ああ 飯台一つ買ったことが こうも嬉しいのか
 貧しいながらも 貧しいなりに育ってゆく子の
 涙ぐましいまで いじらしいながめである」


(『坂村真民全詩集第一巻』)

 

昭和の時代の忘れられた風景
と言ってもいいかもしれない。

かつてはどこの家庭にも、
飯台を囲んで楽しい食事の風景があったであろう。

そんな貴さを失うまで気がつかなかったのであろうか。


「悟りとは失って初めて気づく
 大事な事柄を、 失う前に知ることである」


と喝破された方がいらっしゃる。

お互いに、かけがえのないいのちをいただいて、
多くの人たちとの出会いに恵まれて、毎日生かされている。

この事の貴さに気がつき感謝して生きる日日こそ、
まさに「日日是れ好日」である……

 







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