一生役立つ「毒だしうがい」

今日は体育の日です。

日頃の運動不足を痛感する、
そんな方も多いかもしれませんが、
体の健康を保つ上で大切なのが、
口の中の健康だということを
ご存じだったでしょうか?

最新号では、口の中から健康になる
とっておきの方法を紹介しています。

───────「今日の注目の人」───

照山 裕子(歯学博士)

※『致知』2017年11月号【最新号】
※連載「大自然と体心」P134

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口の中には、約1,000億~6,000億個もの
細菌が棲み着いているといわれます。

その細菌の中には、体に悪さをする
ばい菌も潜んでおり、その格好の餌と
なるのが、食後の食べかすです。

お口のケアを怠り、食べかすが
残っているとばい菌がどんどん集まり、
24時間で目で見ても
分かるくらいの固まりになります。

この固まりをプラーク(歯垢)といいます。

柔らかいプラークは歯磨きで
取り除けますが、完全に取り除ける
歯磨きができる人はごく少数。

プラークが残ると、2~3日で歯石になり、
もう歯磨きでは取り除けなくなります。

この歯石には餌やばい菌が
とても付着しやすく、そこから
歯周病が引き起こされるのです。

けれどももっと怖いのは、
問題がそうした口の中の
トラブルだけではすまないことです。

口の中で繁殖したばい菌は、
血流に乗って全身を巡り、
いろんな悪さをします。

これを歯原性菌血症といい、
血管にコブをつくって
動脈硬化の原因になったり、
脳梗塞、糖尿病、腎臓病、
アルツハイマー型認知症、骨粗鬆症等々、
口とは関係なく思われる
様々な疾患の一因となり得るのです。

心臓発作で運ばれてきた患者さんの
病巣を病理検査に出してみると、
虫歯菌が引き金になっていた
といった例は、医療の現場では
頻繁に起きていることなのです。


(中略)


私がいま、特に力を入れているのが
「毒出しうがい」の普及です。

ここでいう毒とは、体に悪さをする
口の中のばい菌や食べかすのこと。

食後にそれらを残さないよう、
しっかりうがいをしましょう
という話なのです。

「えっ、うがい? 
 そんなの当たり前にやってるよ」

とおっしゃる方も多いことでしょう。

けれども、実際にお口をすすいで
いただいた後にチェックしてみると、
まだたくさん食べかすが
残っている方が大半です。


クリニックで患者さんに
「口をすすいでください」と
お願いすると、水を口に含んで
すぐに捨てる方、とてもおしとやかで
ほとんど音をさせない方、
顔を上げてゴロゴロと喉のうがいを
なさる方など、多くの方のうがいが、
口の中の汚れをほとんど
洗い流せないダメうがい。

これに対して、歯と歯の間や、
歯茎の境目などに残った食べかすや、
ばい菌をきっちり洗い流すのが
毒出しうがいなのです。




※具体的な「毒だしうがい」については
 本誌でイラスト入りで分かりやすく
 ご紹介しています。

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