あるお父さんの遺言



独特の道徳授業で生徒たちからも
人気を誇る服部先生

本日は、その人気の授業の
一部をご紹介!

「こんな授業を子供の頃に
受けたかった」

そんな声が聞こえてきそうです

 


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特攻で散った父の思い




服部 剛(横浜市公立中学校教諭)

 






※『致知』2016年3月号P50

  特集「願いに生きる」

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生徒たちには先人に対する

 

敬意と感謝の思いも

 

ぜひ伝えたいと思っています。

 

 

そのために取り上げるのが

 

特攻隊の遺書なんです。

 

 

 

──ああ、重たいテーマですね。

 

 

 

この授業では、

 

 

「次の手紙は、あるお父さんが

 

 娘さんに書いた手紙の冒頭部分です」

 

 

と前置きしながら、

 

最初にそれを読み上げていきます。

 

 

 

「素子、素子は私の顔を

 

 見てよく笑いましたよ。

 

?

 

 私の腕の中で眠りもしたし、

 

 またお風呂に入ったこともありました。

 

?

 

 素子が大きくなって

 

 私のことが知りたい時は、

 

 お前のお母さん、佳代伯母様に

 

 私のことをよくお聞きなさい。

 

?

 

 私の写真帳もお前のために

 

 家に残してあります。

 

?

 

 素子という名前は私がつけたのです。

 

?

 

 素直な心の優しい、思いやりの

 

 深い人になるようにと思って、

 

 お父様が考えたのです」

 

 

 

生徒たちには、このお父さんが

 

どんな人と思うかを自由に発表させた後、

 

素子さんを抱いている

 

制服姿の父親の写真を見せます。

 

 

その父親は植村眞久さんという

 

特攻隊員であることを話し、

 

特攻隊とは何だったかを

 

説明していきます。

 

 

そして、植村さんが

 

特攻隊員として飛び立つまでの

 

記録を丹念に辿りながら、

 

この遺書をどういう思いで

 

書いたのかを皆に

 

考えさせていくんです。

 

 

 

──生徒さんはきちんと

 

  受け止めてくれますか。

 

 

 

授業をやってみて驚いたのは、

 

否定的な受け止め方をする

 

生徒はとても少ないことです。

 

 

逆に多くの生徒が自分と

 

それほど年齢の変わらない

 

若者たちの凜とした生き方に驚き、

 

普段はやんちゃな生徒までもが

 

ポロポロと涙を流しながら

 

聴き入ってくれるんです。

 

?

 

「もっと読みたい。

 

 遺書はどこに行けば読めますか」

 

 

と聞いてくる子も何人もいますね。


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『致知』3月号のテーマは
「願いに生きる」



 

 

 





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注目の記事~~~


「信念を抱いて願うことは必ず実現する」



渡邊直人(王将フードサービス社長)
福地茂雄(アサヒビール社友)







2年前、不慮の事件に見舞われ突如
経営トップを失った王将フードサービス。
しかし、その後も同社の経営は揺らぐことなく、
次々と打ち出される改革により一層の躍進を遂げている。
急遽バトンを引き継いだ渡邊直人氏は、
どのような思いで経営に臨んできたのだろうか。
渡邊氏の取り組みと、
そこに込められた願いについて、
同社と関係の深い福地茂雄氏に聞いていただいた。


 


 

 
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