2017年07月31日
JR九州が手掛ける日本初の
クルーズトレイン「ななつ星in九州」
がいま大変な人気です。
生みの親である社長の唐池恒二さんに、
その発想の原点をお聞きしました。
───────「今日の注目の人」───
唐池 恒二(九州旅客鉄道会長)
※『致知』2017年9月号
※特集「閃き」P10
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──唐池会長は「ななつ星」をはじめ、
これまでいくつもの観光列車を
ヒットさせてきたと
お聞きしています。
私どもは観光列車のことを
「D&S(デザイン&ストーリー)列車」
と呼んでいまして、
沿線の風土や車窓からの風景を
思いっきり楽しんでいただくために、
その地域に基づく
デザインとストーリーを
兼ね備えた個性溢れる列車を
走らせているんです。
現在「ななつ星」以外に、
11本のD&S列車を運行していますが、
1988年に私が初めて手掛けた
SL「あそBOY」、
特急「ゆふいんの森」、
特急「はやとの風」、
特急「九州横断特急」、
特急「指宿のたまて箱」、
特急「A列車でいこう」など、
その多くは私が
企画やネーミングを考えたものです。
──列車の名前を聴くだけで
ワクワクした気持ちになります。
それまで鉄道というのは
目的地に移動するための
単なる交通手段にすぎませんでした。
ところが、D&S列車を
走らせたことによって、
鉄道自体が目的になったんですね。
「ゆふいんの森」に乗って
由布院に行きたいとか、
「指宿のたまて箱」に乗って
指宿に行きたいと。
D&S列車には
そういう魅力があるんです。
──「ななつ星」の発想の原点は
どこにあるのでしょうか。
もともとは30年ほど前、
私がまだ副長の頃だったと思いますけど、
社外のアイデアマンの方と
お酒を飲んでいた時に……
※「ななつ星」の誕生秘話について
最新号の誌面で詳しくご紹介しています。