2016年07月15日
Ω あなたの人間力を高める Ω
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致知出版社の「人間力メルマガ」【号外】
熊本の地で37年間、一度も休むことなく
レストランを営業し続けてこられた
「花の木」店主・坂本聖治さん。
先の大地震によって、改めて思う
『致知』への想いとは──。
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坂本 聖治(レストラン経営者)
※『致知』2016年8月号【最新号】
※連載「致知と私」P74より
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私と『致知』との出逢いは
14年前になります。
以前から懇意にさせていただいていた
社会教育家の田中真澄先生から
「今度、『致知』という月刊誌で
インタビューを受けることになりました」
と一報をいただいて、
読み始めたのがきっかけでした。
以来、今日まで毎月最新号が
届くのを楽しみにしており、
隅々まで愛読しています。
自分たち家族だけが読む
のはもったいないので、
私が経営するレストラン・花の木
にも置いて、お客様にも
読んでいただいています。
(略)
私が『致知』を読んでいて
本当によかったと思ったのは、
4月に幾度か熊本を襲った
大地震の時でした。
店の建物自体に大きな
ダメージはありませんでしたが、
食器棚が倒れ、割れた食器やビンが
足の踏み場もないほど
調理場に散乱するような状態でした。
「これは大変なことになった」
と思いましたが、私はすぐに
気持ちを切り替えて
家内や息子と店の大掃除を行い、
県外から資材を取り寄せて
オープンに向けた準備を開始しました。
37年間、年中無休をモットーに
してきた私どもにとっては、
初の貴重な“休日”となりました。
幸い一週間程度でオープン
の目処は立ちましたが、すぐに
平常営業というわけにはいきません。
2時間、3時間待ってようやく
カップラーメンやオニギリを
手にできるという厳しい
避難所生活に疲れた住民の方々が、
私どもの料理を心待ちに
されていたからです。
そこで3日間は、店に訪れた皆さんに
カレーライスを無料で振る舞うとともに、
炊き出しにも出向いて
多くの方に喜んでいただきました。
そして、いまこうして
従来どおりの営業ができることに
大きな喜びを感じているところです。
震災という試練に動じずにいられたのは、
『致知』を読んでいたおかげです。
『致知』の言葉、ご登場者の生き方が
どれだけ心の支えになったことでしょうか。
これからも『致知』を心の友として
一途に歩いていきたいと思っています。