社長になったらしたいこと

船井総研時代に、社長、会長を務め、同社の業績をV字回復させた小山政彦さん。会社に小さな変革を繰り返し起こす秘訣をお話しいただきました。

社長になったらしたいこと

〈小山〉
社長になった人間は、誰もが会社を大きくしたいという。

しかし私はそれよりも、お客様から「素晴らしい会社だね」と称賛されるような会社にしたかった。

就任時に「グレート・カンパニーへの挑戦」を掲げたのはそんな思いからだった。

まず手掛けたのが経費の見直しだった。

例えば、船井総研ではDMの送料に毎年約4億5,000円費やしていたが、割引サービスを利用して約1億円削減した。

そうした削減策に徹底して取り組むことで、すぐに4億円の利益が計上できた。

運よく、新たに4億円規模の仕事を連続受注し、3年で創業来初めて利益10億円、6年で利益20億円を実現した。

予定の利益を超えた分はすべて社員に還元した。

私は無駄なお金は一銭も払いたくはないが、必要なことには思い切ってお金を投じる。

特に社員の頑張りには人並み以上の給料で報いたいと考え、それまで各人の売り上げの20%前後しか給料に反映されていなかったのを、30%に引き上げることを約束した。

その一方で、2年連続で基準を満たせなかった社員は、役職や給料の見直しをした。

とにかく頑張る社員に報いる仕組みをつくらなければ会社は伸びないのである。

これが奏功して社員のモチベーションは上がり、毎年15%の増収増益を実現。

創業以来30年で3人しかいなかった1億円プレーヤーも、私が社長になってわずか7年で8人も輩出できた。

意欲的な社員を伸ばすため、私にマーケティングのことを聞きたい社員には、秘書を通じて自由に面会できるようにもした。

最初は「5分で結構ですから」と遠慮がちに面会にやって来たが、私はたっぷり時間を取って丁寧に教えた。

それが評判になって面会希望が引きも切らなくなり、3年もすると、分からないことは部門の垣根を越えて教え合う環境が醸成された。

それに伴い、22~23%もあった離職率は、7~7.5%にまで縮小し、優秀な人間が辞めない組織になった。



◉真の社員教育とは伸びる環境を整えること、と語る小山さん。『致知』では経営のヒントになる記事を毎月掲載しています。

◆小山さんがこの記事で語った内容
・自分の強みをつくるならナンバーワンを目指せ
・よい生き方をしてこそ よい死を迎えられる


(本記事は月刊『致知』2017年2月号 特集「熱と誠」より一部を抜粋・再編集したものです)

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◇小山政彦(こやま・まさひこ)
昭和22年東京都生まれ。46年早稲田大学理工学部卒業後、同大学大学院に進学するも、火事に遭った家業の立て直しのため中退。59年日本マーケティングセンター(現・船井総合研究所)入社。入社3年で売り上げ1億円、7年で3億円稼ぐナンバーワンコンサルタントとして活躍。平成12年船井総合研究所社長に就任。22年会長。25年退任し、風𡈽会長に就任。著書に『船井流マーケティングの真髄』(ビジネス社)『9割の会社は人材育成で決まる!』(中経出版)などがある。

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