2016年04月19日
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特撮音楽を呼ばれ、数々のアニメ作品も
手掛けてこられた作曲家・渡辺宙明さん。
そんな渡辺さんの人生最大の
転機となった出来事をご紹介します!
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◆ 運命の分かれ道 ◆
渡辺 宙明(作曲家)
※『致知』2016年5月号【最新号】
※連載「生涯現役」
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──映画音楽家としてそれだけ
活躍されていた渡辺さんが、
アニメ特撮を手掛けるように
なったのはおいくつの頃ですか。
47歳です。だいぶ遅いでしょう。
もうその頃は映画の仕事を
100本くらいやっていました。
──どういうきっかけで
アニメ特撮の仕事に?
それが当時は東映とも仕事をしていて、
新しい仕事のお願いに行ったら、
しばらくして
「決まったよ、今回はSFだ」
と言うんですよ。僕はてっきり
大人のSFかと思ったら、
「人造人間キカイダー」だと言うので、
何だこれは子供のものかと。
──すぐに受けられたのですか。
その時は「何だ子供のものですか」
って口に出して言っちゃったんですよ。
そうしたら、担当者が
「何を言ってるんですか、
子供向けのほうがいいんですよ」
なんて言うものだから、
半信半疑ではありましたけど
一所懸命やったんです。
そうしたら、確かに
その担当者の言うとおりだった。
何が違ったかというと、
反響が全然違うんです。
それまで映画の仕事を
多くやってきましたけど、
ファンレターをもらったのは一回だけ。
ところがアニメ特撮を始めたら
ファンレターはわんさかくるわ、
先生のところに遊びに行きたいと
電話はかかってくるわで、
最初はびっくりしましたよ。
でも、そのおかげで僕も
仕事に張り合いがでました。
ですからそこからが自分にとって、
第二の音楽人生の始まりでしたね。
──もしその時に子供向けの
仕事だからと断っていたら……。
※一つの転機を迎え、作曲家として
新たな道を歩み始める渡辺さんが、
語る人生で大切なこととは?
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