2017年03月19日
いままで多くの人が、
その深刻さに気づかなかったことの一つに
子供の貧困問題が挙げられます。
日本財団の花岡隼人さんが
この問題を詳しく論じられています。
───────「今日の注目の人」───
☆ 日本を滅ぼす
子供の貧困問題の解決を急げ ☆
花岡 隼人
(日本財団子どもの貧困対策チーム
プロジェクトコーディネーター)
※『致知』2017年4月号【最新号】
※連載「意見・判断」P116
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“子供の貧困”と耳にすると、
ほとんどの方が、
どこか遠い国の話だと
思われるかもしれません。
しかし、子供の貧困問題は
経済大国である日本においても
確実に存在し、
拡大し続けているのです。
まず現状を知っていただくために、
分かりやすいデータを
いくつかご紹介しましょう。
2012年時点での貧困率は16・3%。
これは日本の子供の
“六人に一人”が貧困状態に
あることを意味しています。
この貧困率は、
OECD諸国の中でも
下位のグループに位置する水準です。
ちなみに子供の貧困率とは、
相対的貧困状態にある
17歳以下の子供の割合を指し、
相対的貧困とは、
貧困ラインに満たない暮らしを
強いられている状態を示しています。
そして、日本の子供の
貧困問題における最大の課題は、
親の世代の貧困が
子の世代の貧困へと受け継がれ、
固定化する
「貧困の連鎖」に他なりません。
(中略)
また、実態調査で多くの現場を
回る中で見えてきたのは、
親の生き方が子に伝えられ、
同じ道を辿ってしまうという実態でした。
ある小学校で、子供に
「勉強が将来の役に立つの?」
と尋ねられた担任の先生が
「将来、働く時に役立つよ」
と教えると、
「働いてお金を稼ぐ必要があるの?
役所に行けば……
※子供たちの貧困の実態と
その解決策については
最新号をお読みください。