失敗は成功への一番の早道

仕事論

※このたびの大地震で被害に遭われた
 熊本や九州地区の皆様に、
 心よりお見舞いを申し上げます。

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金星探査機「あかつき」の
プロジェクトを成功させた
中村正人さんも若い頃は、
失敗の連続だったとか。

「失敗は成功につながる一番の早道」
とる中村さんのお話には
大きな勇気を与えられます。

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◆ 金星探査機「あかつき」の挑戦 ◆

中村 正人
(金星探査機「あかつき」衛星主任)

※『致知』2016年5月号【最新号】
※特集「視座を高める」

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──どのような時でも、
心の持ち方一つで状況は変わる
ということですね。

 
私は大学院生の頃、
宇宙空間の電場を測る機械を
開発していました。

指導教官と助手と私の3人で
やっていましたが、
失敗に次ぐ失敗だったんですね。

小さな観測ロケットに4回搭載して
3回まで失敗しています。

失敗するとどこが悪かったのかが
分かるので、そこを直す。
次は同じ失敗はしないが、
また別のところで失敗する。
それを繰り返していたら、4回目に

「あまり複雑なシステムでは駄目だ」

と気づいて単純なシステムに変えて成功し、
それで博士論文も書けました。
もちろん成功から学ぶことも
多いのでしょうが、
その成功はたまたま地雷を
踏まなかっただけだったのかもしれない。
その点、失敗ははっきりとした理由が
分かりさえすれば直せます。

そういう失敗の経験を積んだことは、
いま思うと私の財産ですね。

ちなみに、その時の指導教官が
後の火星探査機「のぞみ」の
プロジェクトマネージャで、
助手の方が
水星探査機「ベビ・コロンボ」の
プロジェクトマネージャです。
──失敗の体験が
「あかつき」にも生きたわけですね。
そのとおりですね、だから、私は
逆にいまの学生たちに
失敗経験がないのが怖いんです。

ちょうどそう思っていたところ……

 
※成功する上では
 失敗体験が重要と語る中村さん。
 学生たちに「成功のチャンス」は
 訪れたのでしょうか。

 続きは誌面をご覧ください。