大ヒット「ネジザウルス」誕生秘話


工具業界で大ヒットし注目を集める
工具「ネジザウルス」。

ユーモラスな名称ですが、
実用性においても効果は抜群!

どんなネジも「ネジザウルス」で解決!
本日はその開発秘話に迫ります。


────────[今日の注目の人]───

★ 「ネジザウルス」大ヒットの秘密 ★

高崎 充弘(エンジニア社長)

※『致知』2016年6月号【最新号】
※特集「関を越える」P48

───────────────────

5月18日


正常なネジであればドライバーで
簡単に外すことができますが、
ドライバーで繰り返し
グリグリやっているうちに、
ネジの頭が潰れて困った
経験ってないですか?


──ああ、あります。


他にもネジが錆びて固まって
しまったりするとドライバーでは
どうにもできません。

ネジザウルスはそういう厄介な
ネジも外すことができるんです。


その秘密は先端部分に施された
特殊な加工にありましてね。

通常のペンチって先端部分に
横向きの溝が入っているんです。

これは何かを掴んで引っ張る時に
摩擦を利かせるためですが、
掴んで回そうとすると回転方向と
溝の方向が同じなので、滑ってしまう。

そこで、まず縦に溝を入れたんです。

これを2000年に「小ネジプライヤー」
という商品名で発売しましたが、
全く売れませんでした。

販売数は一年間でたったの800丁足らず。

縦の溝を入れるだけでは、
機能として不十分だったんですね。


──なぜでしょうか。


小ネジプライヤーは通常のペンチと同様、
閉じた時に先端部分が
平行になるよう設計されているので、
ネジの頭を掴もうとするとハの字型になって、
やはり滑ってしまうんです。

そこで、開いた時にちょうど
ネジの頭を真横から平行に掴めるよう、
逆ハの字型に改良しました。

この傾斜角がビートたけしさんの
コマネチというギャグに似ていたので、
「コマネチ角度」と命名したんです(笑)。

実際、これによって錆びて固まったネジも
外すことができるようになりました。

また、商品名も親しみやすいものに
変えようと思い、社内公募をしたんです。

その中に、ネジの頭を掴む先端部分を
恐竜のティラノサウルスに
見立てた案があって、「ああ、これだ」と。

即断で「ネジザウルス」に決めました。

パッケージも目立つように工夫を施し、
価格も下げて、2002年の8月に
ホームセンターで販売を開始したところ、
そこから4か月だけで7万丁も売れたんです。



※2008年に訪れた人生最大の逆境を
 高崎さんはどう乗り越えたのか。

 ヒット商品を生み出す独自理論
 「MPDP理論」とは?
 続きは本誌でどうぞ!


人間力・仕事力を高める
記事をメルマガで受け取る

その他のメルマガご案内はこちら

人間力・仕事力を高める
記事をメルマガで受け取る

その他のメルマガご案内はこちら

閉じる