伊藤忠「中興の祖」越後正一はかくありき

リーダー論




伊藤忠商事「中興の祖」と
謳われた越後正一さん。

その謦咳に若い頃に接したのが、
山本化学工業社長の山本富造さんです。

経営の師が残してくれた教えとは。

───────「今日の注目の人」───

山本 富造(山本化学工業社長)

※『致知』2017年7月号【最新号】
※特集「師と弟子」P42

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一繊維専門商社を
総合商社にするには、
それまで取り引きの
なかったところへばんばん
行かれたわけでしょう。

その過程で営業先が
どうのこうのと二の足を
踏むなんてことは、
越後さんには全然なかったんです。


そのことをまざまざと
教えられたのが、越後さんの
紹介でいすゞ自動車に
営業に行った時のことでした。

当時、新しく開発した
商品を売り込もうと、
いすゞの社外役員をされていた
越後さんに担当者を紹介して
くださるよう頼んだんです。

越後さんも快諾して
くださったので
すぐに向かったところ、
トラック業界が求めている物と
うちの商品ではかなりニーズに
違いがあるということで、
商談は成立しませんでした。


山本さん

後日、そのことを越後さんに
報告に伺ったところ、

「おまえ、それで帰ってきたんか。
 そんなもん、相手のニーズが
 合おうがどうかなんて関係あるかい。
 あんたがうちの商品を
 どう使うか考えてでも
 買えと言うてこい」

って、もう一回行かされたんです。


──簡単に引き下がってくるなと。


要は相手の求めている物と違っても、
うちにはこんな商品があるんだから、
継続的に考えてほしいと
頼めってことを、越後さんが
教えてくださったんですよ。

この時のことはいまの
仕事でも結構生きてますね。

例えば……



※当時のお二人のやり取りに
 時に思わず笑みがこぼれます。
 詳しくは本誌で。