2017年11月04日
思うように動けなくなる人が増えています。
では、どうすればいつまでも自分の足で
元気に歩ける方法はないものでしょうか。
実はその願いを叶える鍵を握るのが「お尻」なのです。
松尾 タカシ(ヒップアップ・アーティスト)
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※『致知』2017年12月号
※連載「大自然と体心」P124
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「お尻が担う3つの大切な役割」
人間の筋肉は大まかに、
推進筋という身体を動かすために使う筋肉と、
抗重力筋という身体を真っ直ぐに立たせる筋肉の
二つに分類できます。
お尻の筋肉は坑重力筋であり、
お尻が弱くなると真っ直ぐ立つことが難しく、姿勢が悪くなります。
お年寄りに背中の丸い人や、
足が前に出ず歩幅の狭い人が多いのはそのためです。
若い人でも、猫背であったり、乗り物ですぐに座りたがる人は、
お尻の筋肉がかなり弱っている可能性が高く、要注意です。
また、お尻の筋肉は、歩く時の地面からの衝撃と
上半身の重さを吸収して和らげているため、
お尻が弱くなるとその負担がすべて関節にかかってきます。
歩く時にかかる負荷は私たちが考えている以上に大きく、
例えば股関節には体重の3倍、
50キロの人であれば150キロの負担がかかるため、
お尻が弱って衝撃を吸収できなくなると、
膝や腰などの関節に負荷がかかるようになり、
膝痛や腰痛が起きてしまいます。
さらに、お尻の筋肉が衰えると
身体のバランスを取る力も損なわれていきます。
直立した状態から片膝を水平に上げ、
一分間キープできる人はお尻の筋肉がしっかりしており、
何歳になっても歩けます。
けれどもお尻が衰えてバランス能力が低下すると、
ちょっとした段差に引っかかって転倒するようになり、
寝たきりになるリスクが高まるのです。
このようにお尻の筋肉には、身体を真っ直ぐに立て、
関節の負担を軽減し、バランス能力を維持する重要な役目があり、
お尻のスイッチを入れることが、元気に活動する鍵となるのです。
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