リーダーたちが学んだ歴史書


千年にも及ぶ歴史を記録した
『資治通鑑(しじつがん)』という
中国の歴史書があります。
過去、多くのリーダーたちが
この書を心の指針としてきました。

ここでは著者・司馬遷の人となりが分かる
エピソードを紹介しましょう。

───────「今日の注目の人」───

荒井 桂(安岡正篤記念館副理事長兼所長)
   
※『致知』2017年6月号【最新号】
※特集「寧静致遠」P48

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司馬光は子供の頃から、
どこか人並み外れていたところが
あったようです。

司馬光が生まれた
山西省は降水量が少なく、
大きな甕に水を溜めておく
習慣がありました。

ある時、甕の縁を
歩いて遊んでいた仲間が
甕の中に落ちてしまいます。

友達が慌てふためく中で、
司馬光少年は咄嗟に
近くに置いてあった石を
甕にぶつけて壊し、
溺れた仲間を助けたというのです。

司馬光の機転と
勇気を示すこの逸話は、
明治時代の修身の教科書にも
記されているほどです。


司馬光の誠実さは
宰相学の名著『宋名臣言行録』で
その人となりを「至誠の権化」と
称えていることでも分かります。

また、別の書物では

「これから学問をして
 立派な人物になりたいが、
 何を心掛けなくては
 いけないでしょうか」

と質問された司馬光が

「妄語せざるより始まる」、

つまりでたらめなことを
言わないところから始めなさい、
と諭したという
話が紹介されています。
 
司馬光が18年もの歳月をかけ、
自身のライフワークとして
『資治通鑑』を編纂できたのは、
そういう……



※『資治通鑑』の有名な名言については
 誌面で分かりやすく説明されています。



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全国の『致知』読者から届いた声
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84歳の主人、50歳の長男と
読んでいますが、感動を
共有できて嬉しいです。

年配の方だけでなく
若い方とも出会いがありますが、
『致知』の中の記事をお話しし、
喜ばれております。

若い方々にぜひ読んで
ほしいと思います。

  ───野元順子さん/東京都

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