イタリア料理の最高峰に立つ料理人対談

イタリア料理の名店
「アルポルト」。


オーナーシェフの片岡さんは、
かつて料理長を務めていたお店で
6年連続満席を続けるほどの
腕前を披露されていたそうです。


その成功の秘訣とは──


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◆ 食の喜びを求め続けて ◆

片岡 護(リストランテ・アルポルト オーナーシェフ)
   ×
落合 務(ラ・ベットラ・ダ・オチアイ オーナーシェフ)

※『致知』2016年5月号【最新号】
※特集「視座を高める」



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4月22日


【落合】
「グラナータ」とは対照的に、
片岡さんが昭和52年から
料理長を務められた「マリーエ」では、
最初からお客様がたくさん
いらっしゃったようですね。


【片岡】
オーナーが有名なテノール歌手の
五十嵐喜芳さんで、イタリアに
精通していらっしゃいましたから、
ここで出すものなら間違いないだろう
という印象が最初からあったんです。


その時、僕の頭にあったのが、
ミラノの「ダリーノ」というお店でした。


いろんな料理を少しずつ出して、
最後に美味しいパスタがバーンと出てくる。
あぁ、こういう懐石料理みたいなのが
イタリアにもあるんだと思って
すごく印象に残っていたんです。


(略)


(それで)日本料理の
エッセンスを入れて、
日本人の個性を生かして
やろうと思ったんですよ。


最初は、そういうのは
イタリアンじゃないと思われて、
五十嵐さんも乗り気ではなかったんです。


でも、僕はとにかくいろんな形で
イタリア料理を知っていただきたい
という気持ちが強かったので、
何とかご理解をいただいてやってみたら、
それがすごくヒットしましてね。


僕がお店にいた6年間、
ずっと満席が続いたんです。


【落合】
だからお互い両極端といえば
両極端なんですね。


僕の場合はイタリアと同じものを出そう。
同じやり方をコピーして絶対に
本物以上にしてやろうという
気持ちでやっていたけれども、
片岡さんは本物のイタリア料理
でありながら、日本人が
喜ぶ形にアレンジされた。


だから日本のお客様にも最初から
受けたんですね。頭がいいんだよ。


【片岡】
五十嵐さんとの契約期間は
6年間だったんですが、
4年経った頃によそから、
うちでやりませんかという
お誘いをいただきましてね。


いろんな人に相談したんだけど、
自分のやりたいお店のイメージは
はっきりしていたので、だったら
自分でやったほうがいいと考えて、
2年後に独立して「アルポルト」を
オープンしたわけです。


ですから、独立のきっかけを
もらったのは、その引き抜きの
話だったんですよ。


ただ、最初は全然お客様が入らなくて
本当に大変でした。


五十嵐オーナーの手前、
「マリーエ」でやっていたことは
伏せていて、知名度もありません
でしたからね。でもありがたいことに、
女優の有馬稲子さんが新聞のコラムに
僕のお店を取り上げてくださって、
それからずっと満席になったんです。


こうして振り返ってみると
改めて実感するんですが、
そんないろんな積み重ねが
あっていまがあるわけですよね。
 

【落合】
僕が独立を具体的に
考えるようになったのは……




※イタリア料理の最高峰に立つ
 お二人ですが、心のうちでは
 まだまだ勉強しなければと
 いまも料理の道一筋です。

 一つの仕事に誇りをもって
 取り組む、お二人ならではの
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