こうして困難を乗り越えてきた


『致知』をテキストに一か月に
一回学ぶ勉強会、「社内木鶏会」。

それにヒントを得て、学生たちにも
人間学の勉強を広げることで
チームを強うしようと試みた
二人の監督がいます。

その取り組みの成果とは。

────────[今日の注目の人]───

★ 困難を乗り越える力のつけ方 ★

成山 一郎(関西学院大学体育会サッカー部監督)
     ×
北須賀 俊彰(尾道高等学校硬式野球部監督)


※『致知』2016年7月号【最新号】
※特集「腹中書あり」


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【成山】
その後は毎月一回のペースで
木鶏会を続けてきました。

もともとはチーム全体の雰囲気が
よくなることで、チームワークが
よくなればいいなと思っていましたが、
いま実際に手応えとして感じているのは、
苦しい時に耐える力がついたことですね。


【北須賀】
耐える力、ですか。


【成山】
『致知』で毎回紹介されているのは、
様々な分野で大きな苦しみや
困難にぶつかって、それを乗り越え
て一つのことを成し遂げた方々の
お話じゃないですか。

そういう記事を読んで、
それについて感想文に書いて
発表することを毎月繰り返していくと、
そういうものが刷り込まれていく
のではないかと感じています。


例えば昨年の総理大臣杯で優勝した時に、
当時主将だった井筒陸也が
こう言っているんですよ。


「心が折れてもおかしくない、
 諦めても言い訳がつくような、
 そんな四試合でした。
 それでも関学が幾度の困難を乗り越え、
 こうして優勝することができたのは
 『強い気持ち』があったからです。
 その『気持ち』は、一朝一夕で
 つくられるものではありません。


 毎日の練習で厳しくプレーすること、
 その日試合で全力を出し切ること、
 これは大前提です。しかしそれ以上に、
 日本一に繋がるすべてのこと、
 清掃活動、木鶏会、応援や
 ファミリー制度での取り組みなど、
 ピッチ外の行動一つひとつに対しても、
 隙を見せず、徹底してやってきたことが、
 チーム全員の誇りとなり、自信となり、
 今大会を勝ち抜く上でのブレない
 『強い気持ち』へと進化しました」



【北須賀】
それほど厳しい試合
ばかりだったのですか。


【成山】

特に決勝戦の相手だった明治大学は
プロサッカーチームへの加入が
決まっていた選手や大学日本代表に
選ばれた選手を大量に抱える強豪でした。

しかもうちのチームは、
エースが出場停止という
状況だったんですよ。


【北須賀】
普通なら諦めてしまっても
おかしくないですね。


【成山】
はい。純粋にサッカーの
レベルだけを比べっこしたら、
まず勝ち目はありません。

ところが選手たちは……




※昨年、総理大臣杯や
 全日本大学サッカー選手権で
 優勝するなど傑出した成績を
 挙げている関西学院大学サッカー部。

 その原動力になった人間学の学びは
 どのように行われていたのか。
 続きは本誌でお楽しみください!

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