中国の脅威と言えば、
尖閣諸島問題などが思い浮かびますが、
事態はそれだけはありません。
ところが、
中国の大胆な活動も国内メディアは
ほとんどといっていいほど取り上げていないと
ジャーリストの櫻井よしこさんは言います
みなさんは迫りくる中国の脅威について
どこまでご存じですか!!
「国民に伝えられない
中国の脅威」
櫻井よしこ(ジャーナリスト)
×
中西輝政(京都大学名誉教授)
? ?
?
※
?
『致知』2015年11月号
特集「遠慮」より
■□―――――――――――――――――――□■
【櫻井】
中国の脅威をなぜもっとリアルに、
分かるように国民に伝えないのかと、
安保法案が衆議院で議論されていた時は疑問でした。
例えば、中国は東シナ海に新しい
プラットホームを12個もつくってしまいました。
経済目的に加えて軍事目的があることは明らかで、
南シナ海の埋め立てが急加速したのとほぼ同じ時期です。
アメリカが軍事的な行動に
出てこないと見たから埋め立てを加速し、
他国の領土を侵食しているわけです。
【中西】
櫻井先生がそれを初めて新聞に公開されたのは、
大変大きな意味がありましたね。
【櫻井】
私の取材では、防衛省は中国が東シナ海に
次々と建設しているプラットホームの
写真を出したかったと思います。
ところが外務省が抑える側に回っていた。
日本の偵察能力が分かってしまうという理由で
自衛隊が反対したという情報が流れました。
私はその説明に疑問を抱いています。
むしろ私の疑問は、なぜ外務省は写真の公開を
阻止するのかという点であり続けています。
?
彼らは中国との交渉に進展があると考えて、
中国を刺激しないように、
東シナ海のことを出さなかったのではないか、
そのように私は推測しています。
そこに安倍総理も巻き込まれているとしたら問題です。
【中西】
だから安保法案の国会審議も、
中国の脅威を最初に言っておけば、
あんなにもたつくことはなかったはずです。
ところが
「総理、国会答弁では中国の脅威なんて
言わないでくださいね。
いま日中関係を修復している時ですから」
と、安倍政権をがんじがらめにしているのが、
官邸の中のNSC(国家安全保障会議)の
事務局を中心とする外務省閥だと私は思いますね。
【櫻井】
外務省主導のこのところの日本の外交は、
いったい何において成功したでしょうか。
……
※日本を取り巻く国際情勢を踏まえ、
我が国はいかに舵取りをすればよいのか――。
国際情勢を知る尽くしたお二人が語る
対談「リーダーは遠きを慮れ」の
続きは最新号のP8をご覧ください。
11号のテーマは???「遠慮ー―遠きを慮る」
『致知』のご購読は?こちらから
⇒月刊誌『致知』の定期購読のお申込みはこちら
⇒致知出版社の公式HPはこちら