致知社員が選ぶ!365教科書シリーズ「1日1話、私のイチオシ」vol.1

社員の日常

2020年末に第1弾が発売されて以来、いまも連日、読者の皆様から感動の声が寄せられている「1日1話、読めば心が熱くなる365人の教科書」シリーズ。
わずか1ページの分量でありながら、一つひとつのお話には、胸が熱くなる感動が詰まっています。
全部で730あるお話の中で、皆さまの心に最も深く残ったのは、どのお話だったでしょうか?

「1日1話、読めば心が熱くなる365人の教科書」シリーズの中から、致知出版社社員が特に心に残った記事と、その感想をシェアしていきます。

『1日1話、読めば心が熱くなる
365人の仕事の教科書』

3月25日 両目を失明した時に9歳の息子が言ったこと
―福島 令子(「指点字考案者」)

息子の智はね、失明する前に眼圧が上がってね。もう、辛抱強い子やのに泣きました。そうすると、熱は出るし、お部屋の人が皆寄ってきて、足をさすったり何かしながら「頑張れ」とか「神様に拝んであげる」とか言ってくれました。普段泣かない子が泣くんですから、相当痛かったと思うんですけど。

大人でも、眼圧が上がったらすごく苦しいそうですね。もう、ほんとにあの時は可哀相やったですよォ。智は水を飲まなかったら眼圧は上がらないと信じ切っていて、好きな苺を食べる時でも、これ一個で五㏄分かなとか言いながら。そのうち師長さんが
「お願いやからヤクルトでも飲んでちょうだい」と言いましたが、意志が強くて頑として拒否し、水でうがいなどして辛抱していました。智の皮膚はミイラみたいに皺が寄ってね。その後、最後の手術をされたけど、眼圧が上がり切っていてもう手に負えなかったですね。

その時、智はね、いろいろと考えたんだと思います。まだ九歳やのに、偉いなぁと思いますよ。智の入院費用などをたくさん出してくれていた祖父が、智の目が見えなくなったと聞いたら、もう、泣いて、泣いてね。祖母が言うには、家で祖父の姿を三日間も見かけないと思ったら、家の二階へ上がって泣いていたそうです。

でも智はね、お医者も恨まなかったし、神仏にも不平を言わず、親にもとやかく言いませんでした。

そしてね、自分は失明しているのに、祖父が泣いてると聞いたら「お祖父ちゃんに電話をかけるから地下まで連れてって」と言って、病院からこんな電話をしたんです。「お祖父ちゃん、泣いても仕方ないんだよ。するだけのことをしてこうなったんだから。世界中で一番偉い先生が診てもダメな時はダメなんだよ」って。

そして「僕はね、いま悲しんで泣いてるより、これから先、どういうふうに生きていったらいいかを 考えるほうが大事だと思ってるんだよ。お祖父ちゃん、僕は大丈夫だからね」。

祖父はそれを聞いて、余計泣いたと言いました。親が言うのもおかしいですが、この時は私も、すごい子やなぁと思いました。

致知出版社 書籍編集部 小森俊司

過ぎたことを悔やんでしまう時。悲しい気持ちに沈みそうな時。僕はいつもこの言葉を思い出す。

「僕はね、いま悲しんで泣いているより、これから先、どういうふうに生きていったらいいかを考えるほうが大事だと思ってるんだよ」

当時まだ9歳だった福島智さんが、再三の手術の甲斐なく両目を失明した時、口にした言葉。
電話の向こう側で泣いているお祖父さんを悲しませまいと口にした言葉。

目線は常にこれから先。
人生は常にこれから先。
人生は常にこれから先。

皆様の感想を募集します!

皆さまからの熱い想いもぜひお聞かせいただければ嬉しく思います。ご投稿をお待ちしております。

◆募集内容
『1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書』もしくは、『1日1話、読めば心が熱くなる365人の生き方の教科書』の中から、最も強く心に響いたお話と、その理由(250字程度)を下記の投稿フォームよりお送りください。

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