2026年01月09日

昨年(2025年)1月の全国高校サッカー選手権決勝で、惜しくも優勝を逃した流通経済大付属柏高校サッカー部。今大会も準決勝まで駒を進め、悲願の優勝を目指しています。同校サッカー部を5度の全国優勝へと導いた名監督・本田裕一郎氏の後任として、チームの指導に当たる榎本雅大監督に、チームづくりの一端を語っていただきました。
(本記事は月刊『致知』2025年7月号 特集「一念の微」より一部抜粋・編集したものです)
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強者は木鶏の如く堂々としている
〈榎本〉
今年1月、私が監督を務める流通経済大付属柏高校(以下、流経)サッカー部は、高校サッカーの頂点を決める全国高校サッカー選手権大会(冬の国立)で、決勝戦への進出を果たしました。
対戦相手の強豪・前橋育英高校とは1対1のままお互いに譲らず、PK戦に突入。10人ずつの蹴り合いの結果、8対9で惜敗しました。
敗れはしたものの、限りなく優勝に近い準優勝であり、選手たちの健闘を心から称えたいと思います。何よりあの国立競技場の大舞台に立てたことは、この上なく幸せなことでした。
あれから約半年。優勝まであと一歩、否、あと半歩、我われに足りなかったものは何か──決勝の大一番で与えられた人生の宿題と向き合い、そして頂点を垣間見た自分たちだからこそできることを追求する日々を重ねてきました。
今年掲げたスローガンは、「木鶏の如く」。木鶏とは、私が愛読する『致知』から学んだ言葉です。訓練を積んだ闘鶏は、あたかも木彫りの鶏のように何事にも動じず、体中に徳が横溢しているという意味で、東洋古典『荘子』に由来します。
実際、私がこれまで見てきた強豪チームは、いずれもこの木鶏の如くに堂々と、自信に満ち溢れています。その自信は、常に矢印を自分に向けているところからきているのではないかと私は思います。たとえ不本意な局面に陥っても、仲間やコーチ、親のせいにするのではなく、自分に力がなかっただけと内省を深める。そこから、さらなる成長の足がかりを掴むことができると思うのです。
これを踏まえて各部員は、目前に迫った試合に対して、チーム、個人がそれぞれどんな目標を持って臨むのか。グラウンドでやるべきこと、グラウンドの外でやるべきことを、毎週1枚のシートに書き出し明確化しています。
私が重視し、シートの一番上に記入欄を設けているのが奉仕活動です。各人が毎週家庭と寮内でやることを決め、実践するのです。
分野を問わず、チャンピオンになる人の言葉には、必ず周りの人々への感謝の念が込められています。その感謝の念を行動で示す奉仕活動を習慣化することで、強さの源となる「チームのために」というマインドを育むことができると私は考えます。
また、奉仕活動は自分と向き合う大切な時間でもあります。きょうはやっていなかった、忙しいのを理由にサボってはいけないな、などと内省を深める機会にもなると思うのです。
~本記事の内容~
◇「木鶏の如く」をスローガンに
◆監督としての苦悩と覚醒
◇自分の意志を明確にし持ち味を磨くこと
◆『仕事の教科書』を授業で活用
◇夢は一足飛びには実現できない
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◇榎本雅大(えのもと・まさひろ)
昭和53年山形県生まれ。小学生時代にサッカーを始める。平成13年国士舘大学体育学部卒業。在学中に関東大学選手権、総理大臣杯、全日本大学選手権でそれぞれ優勝を果たす。14年流通経済大学付属柏高等学校の教員となり、サッカー部コーチに。令和2年同サッカー部監督に就任。












