『日本のこころの教育』著者・境野勝悟が教える「お父さん」という言葉の由来


誰もが当たり前のように自分の父親を「お父さん」と呼んでいます。しかし、なぜ「お父さん」なのか、知っている人はほとんどいないかと思います。いったい「お父さん」という言葉には、どのような日本人の願いが込められているのでしょうか。東洋思想家の境野勝悟さんに、その知られざる由来について分かりやすく解説していただきました。

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なぜ「お父さん」なのか

女性たちは結婚してから思ったのです。夫は、自分や子どものために一所懸命外へ出て働いて、毎日毎日の食糧、生活の糧を運んでくれる。

女性たちに危害を与える賊が来ると追い払ってくれる。

「まあ、なんて尊いお方だ。やっぱり、夫も太陽さんのように尊い人だ」と言ったのです。

この「尊い」という言葉から、お父さんのことを「とうと」というようになる。

いまでも、石川県の能登半島の真ん中に行くと、父親のことを「とうと」とはっきりいっているんです。

歌舞伎のセリフの中でも「カカさま」に対して「トトさま」といいますね。

この「尊い」の「ト」が残って「おとうさん」というんです。

わたくしたち日本人は家庭で母を太陽と呼び、父も太陽のように尊い人と呼んで、日本人の太陽を愛するこころの心棒をつくったんです。

今日では、父母のことを「パパ」だとか「ママ」だとかという人が多いようです。「マンマ」というのは万国共通語で食べ物のことをいうんですよ。

元は「マータ」だったという語源説もありますけれど、通説では、マンマとは食べ物のことをいうのだそうです。

お母さんはいつでも食べ物を与えてくれるのでマンマ。

お父さんはどうしてパパというのか。

「ファータ」という語源説もありますが、通説では、お父さんは広い畑の隅っこで、長い葉巻をパッパとやってるからパパというのだそうです。

パパ・ママの意味がもしも本当なら、わたくしたちは、毎日お母さんを「食べ物」と呼んで、お父さんを「葉巻」と呼んでいることになります。

これはみんなでよく考えなければいけないことだったのですね。

「おとうさん」「おかあさん」。

こんないい言葉の意味をまったく知らないで、それをみんなで無視して、ただひたすら外国でそういっているからといって、「パパ、ママ」とやっちゃったんですね。

ですが、「明日から、パパ、ママはやめて、おとうさん、おかあさんと呼びましょう」

……そんなことは言いませんよ。流行ですからパパ、ママと呼んでもいいのです。

けれども心の隅のどこかには、お母さんとはこういう意味だ、お父さんとはこういう意味だということは、どうか覚えておいてください。

父母を太陽といって感謝の心で生活するのは、すばらしい。


(本記事は弊社ロングセラー日本のこころの教育から一部抜粋・編集したものです)
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◇境野勝悟(さかいの・かつのり)
昭和7年神奈川県生まれ。早稲田大学教育学部卒業後、私立栄光学園で18年間教鞭を執る。48年退職。こころの塾「道塾」開設。駒澤大学大学院禅学特殊研究博士課程修了。著書に『日本のこころの教育』『「源氏物語」に学ぶ人間学』(ともに致知出版社)など多数。

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