世界一のエステティシャンが語る、自分を育てる「3つのアプローチ」

世界一のエステティシャンであり、当時38億円の負債を抱えていたリゾートホテルを立て直し、経済界からも注目を集めた経営者でもある今野華都子さん。顔を洗うという毎日の小さな習慣を通して体得した、自らを成長させる方法、人生の真理についてお話しいただきました。

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自分を育てるための3つのアプローチ

〈今野〉
洗顔教室では、何も特別な技術を教えているわけではないんですよ。汚れを落として顔を洗う。そういうとてもシンプルなことです。

ただ、いまはお化粧品が発達して、昔は汗で落ちたものが、普通に洗っただけでは落ちなくなっています。しかしだからといって、洗い過ぎては皮膚本来が持っている保湿バランスを崩してしまいます。

丁寧にお化粧や汚れを落としながら、健康な皮膚のバランスを壊さないように洗わないといけません。そうした毎日の小さな習慣が、いまの自分のお肌の状況をつくり出しているのです。

そうして肌に化粧水やら保湿液やらを塗って補おうとしていますが、それはかえって皮膚本来の機能を衰えさせます。そしてずっと塗り続けないと健康な状態にならないという悪循環が起こる。その点に気をつけた洗い方に変えると、数か月のうちに肌は健康な状態に戻っていきます。

ただ、中身が伴っての自分ですから、単に外面だけが「きれい」になっても幸せじゃないんですね。自分の幸せは、他の人の幸せにも繋つながってこそのものだと思うのです。周囲の人と上手くやっていかないと「こんなに努力しているのに理解してもらえない」という悩みに繋がりますよね。

いくら外見が「きれい」になっても、心が満たされていないと幸せじゃないですからね。私は日々の洗顔を通して、自分というものを意識して育てていってほしいと思い、例えば、自分を育てるための3つのアプローチなども教えます。

まずは笑顔、次に「ハイ」と肯定的な返事ができること、人の話を頷うなずきながら聞くということ。最低限この3つができているかどうかで人生が大きく違ってきます。

例えば、仕事の場面でいうと、自分がまだやったことのない仕事を頼まれた時、あるいは違う部署に配属になった時、「それは私にはできません」とか「自信がありません」と言ってしまう。

しかし私たちは新入社員の頃は、ほとんどすべてが初めての経験で、自分がやれるかどうかなど分からないのに、素直に「ハイ」と言っていました。そうして仕事を受け入れてきたからこそ、自分の能力をひらくことができた。

だから仕事を頼まれた時は笑顔で「ハイ」と受け入れてやってみる。教えてくれる人の話を頷きながら聞く。それが自分を育てていく道だと思います。「できません」「やれません」と言ったら、すべての可能性の扉が閉まります。結局、いつも自然に身についていることしか表面に出ないんです。

「きれい」を育てるのも同じで、毎日の仕事の中でそういうことを身につけていきながら、目の前のことで自分の可能性をひらいていくんです。 きれいになった自分をどう生かすかが大切で、こういう基本的なことが身について初めて、自分を生かしていける段階になっていきます。


(本記事は2010年1月号 連載「生命のメッセージ」より一部を抜粋・編集したものです)

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〝善きにつけ悪しきにつけ、運命は自分が望んで与えられるもの〟今野華都子(アイテラス社長)

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◇今野華都子(こんの・かつこ)
宮城県生まれ。エステティシャン。株式会社アイテラス代表取締役社長 一主婦から、45歳の時にエステの道に飛び込み、第1回LPGインターナショナルコンテストL6(フェイシャル部門)において日本最優秀賞を受賞。2004フランスで審査の結果、世界110ヶ国の中で最優秀グランプリ(世界1位)を受賞。世界一のエステシャンの称号を得る。 全国の経営者を対象に技術も経営もすべては人創りからとの理念を伝え続けている。社長業の傍ら、ライフワークとして日本、アメリカで「洗顔洗心塾」を開催、「顔は脳が入っている袋ととらえ、洗顔を通した自分育て塾」は10年間で10万人が受講する人気講座となっている。 タラサ志摩スパ&リゾート取締役社長、カルナフィットネス&スパ代表取締役社長などを経て、アイテラス代表取締役社長。平成23年から始めた「古事記を学ぶ華都子塾」は全国30か所以上に広まり、受講生は1,000人以上にものぼる。

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