教育問題の本質に迫る「小定員学校論」


学校教育をどうすればよいか。

これについては様々な議論が 展開されていますが、 占部先生が提言する「小定員学校論」
私たちに新たな視点を与えてくれます。




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問題の本質に迫る「小定員学校論」

占部 賢志(中村学園大学教授)


※『致知』2016年3月号P118

※連載「日本の教育を取り戻す」

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【占部】
もう一つ提案しておきたいの学校の児童生徒数を思い切って減らす案です。
これは、今日しばしば主張されば学級内の人数を減らせばよしとするものではありません
【教師A】
学級内の人数ではなくて学校全体の定員を減らすということでしょうか。
【占部】
そうです。

この案は私のオリジナルではありません。
実は大正時代の後半、九州帝国大学の地質学の教授では教育思想家としても名高い河村幹雄先生が提言されたものです。

【教師C】
そんな昔の案を取り上げるというのは、どのようなお考えからなのですか。

【占部】

それはね、当時も今も本質的に同じ問題を抱えているからなんです。大正も後期になる頃は教育は普及し、中学校の定員は1,200名の大所帯。しかも、教師の在職期間は平均2年にすぎなかった。ですから、人間関係は薄らぐ一方だったのです。
その結果、何が生じたか。
それは、盗難の横行や長上に対する反逆といったモラル崩壊、愛校心の衰退などが目立ったといいます。
学校というのは家族的な雰囲気が不可欠なのに、大規模校になれば学友をまるで「路傍の石」のようにしか見ない。すべての問題の根幹はそこにある。これが河村先生の認識でした。



【教師A】

今を遡る90年前に学校のモラル崩壊はあったんですね。驚きです。

【PTA役員】
しかもその原因が一校当たりの生徒数の多さにあったなんて。

現在は学級定員を減らすことだけが言われますけど、学校定員こそ問題なんですね。
【占部】
そうです。対策の眼目は学校を家族化すること。そのためには大幅に学校定員を削減する。これを河村先生は「小定員学校論」と呼んで江湖(こうこ)に訴えられたのです。


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『致知』3月号のテーマは
「願いに生きる」




トップインタビューは、ノーベル賞候補
挙がっている東京大学大学院教授
片岡一則さんにご登場いただきました。
病院要らずの未来を実現するという願いのもと、
病気の診断や治療をする新薬「ナノマシン」を開発
その挑戦の軌跡は多くのことを私たちに教えてくれます。




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