2017年09月19日
27歳で総合雑誌『知性』を立ち上げ、 
以来、編集の道一筋に今日まで 
歩み続けてこられた小石原昭さん 
 
いまなお尽きることのない 
仕事への情熱を語っていただきました。 
 
───────「今日の注目の人」─── 
 
小石原 昭 
(企画集団 知性コミュニケーションズ代表) 
 
※『致知』2017年10月号【創刊記念号】 
※連載「生涯現役」P108 
 
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──仕事をする上で特に 
  心掛けてこられたことはありますか。 
 
 
これまで仕事でいろいろな 
人に会ってきたけど、 
変わらず元気に働けたのは 
「私公混同」を実践してきた 
からだと思います。 
 
 
──公私混同ではなく、 
  私公混同ですか。 
 
 
公私混同はいけません。 
 
そうではなくて、 
私の持っているものを全部、 
公に入れなきゃいけない。 
 
 
 
日本の会社も「私公混同」を 
徹底すると、もっといろんな意味で 
豊かになると思うんですがね。 
 
それから、編集者として 
一番大事なことは、人間性ですよ。 
 
 
──あぁ、人間性が一番大事だと。 
 
 
そう。編集者っていうのは 
「自分」という人間を売る仕事だから、 
自分の人間性の幅しか企画はできないし、 
取材も編集もできない。 
 
 
──それは編集に限らず、 
  どんな仕事にも言えることですね。 
 
 
そうですね。例えば、 
僕が食べもので 
一番好きなのは寿司で、 
二番目が天ぷらですが、 
出てくる寿司とか天ぷらよりも、 
前でつくっている親爺さんの 
人間性で好き嫌いを決めてる。 
 
好きな人間が握った寿司、 
好きな人間が揚げた 
天ぷらじゃないと食べません。 
 
そして僕自身は「要慎(ようじん)」 
という言葉を大切に精進してきました。 
 
 
──要慎……聞き慣れない言葉です。 
 
 
井伏(鱒二)先生にご揮毫をお願いしたら 
「小石原君、こんな言葉は無いよ」 
って言われたけど、僕がつくった造語。 
 
あまり出しゃばったりしては 
いけないという自戒の言葉です。 
 
井伏先生は笑いながら書いてくれて、 
それがいま西麻布の 
自宅の茶室に掛けてあります。 
 
 
 
 
※いまも20代と同じ 
 スケジュールをこなしている 
 という小石原さんのお話の 
 続きは本誌でお楽しみください。 



						




