【編集長取材手記】繁盛し続ける一流のオーナーシェフはどこが違うのか ――料理の鉄人対談/坂井宏行×後藤雅司


~本記事は月刊誌『致知』2026年3月号 特集「是の処 即ち是れ道場」に掲載の対談(一流への道はかくして拓かれた)の取材手記です~

順逆を越えてきた人ならではの風韻や品格

言わずと知れたフランス料理界の巨匠で、独立して半世紀近く経つ83歳のいまなお現役を貫く「ラ・ロシェル」店主の坂井宏行さん。卓越した技能者を表彰する「現代の名工」に認定され、フランス共和国より農事功労章「シュヴァリエ」も受章しています。

その坂井さんに憧れ、伝説の人気番組「料理の鉄人」でかつて対決した経験を持つ後藤雅司さん、63歳。三重県津市にある約6300坪の広大で自然豊かな場所に、フレンチレストラン・結婚式場・ブーランジェリー・パティスリーを併設した「シャトー ラ・パルム・ドール」を構え、今年開業25周年を迎えました。

20歳の差はあれど、修業時代に徹底して腕を磨き、数々の得難き出逢いに恵まれ、不退転の覚悟で絶体絶命の窮地を乗り越え、長く愛される名店を築き上げてきた道のりには驚くほど共通点が多くあります。

繁盛し続ける一流のオーナーシェフはどこが違うのか。お二人の人間学談義に学びます。

人間学を学ぶ月刊誌『致知』2026年3月号特集「是の処即ち是れ道場」に、坂井さんと後藤さんによる対談記事が掲載されています。タイトルは「一流への道はかくして拓かれた」。

なお、特集テーマの「是(こ)の処(ところ)即(すなわ)ち是(こ)れ道場」とは、鎌倉初期の禅僧にして曹洞宗の開祖・道元の言葉で、「いま自分がいる場所、あるいは目の前に与えられた仕事や環境、それがそのまま自分を磨いていく道場である」という意味です。

その特集テーマのもと、お二人の組み合わせを企画した発端は、昨年末に弊社から刊行され、シリーズ累計40万部超を記録し話題を呼んでいる『1日1話、読めば心が熱くなる365人の人間学の教科書』にそれぞれの記事が掲載され、その生き方に心を打たれたことです。

早速依頼をすると、お二人とも快くお引き受けくださり、2025年12月16日(火)、年末のご多用の中にも拘らず、後藤さんが三重から上京。弊社オフィスから徒歩15分ほどにある、坂井さんのお店「ラ・ロシェル南青山」で対談取材は行われました。

一道を歩み続け、テレビ番組による大ブレイクに浮かれず、一方でバブル崩壊やコロナ禍にも耐え、まさに順逆を越えてきた人ならではの風韻や品格に感銘を受けました。誌面のトップページに掲載されているお二人のコックコート姿を見ても、その片鱗を感じ取っていただけるのではないでしょうか。

 

共に長年にわたる『致知』の愛読者

対談取材を通して感動したことは数多くあり、すべては語り尽くせませんが、まず驚嘆したのは先にも触れたお二人の共通点の多さです。

料理人になったきっかけこそ対照的なものの、下積み時代に人が嫌がる裏方の仕事を率先して行い、師匠や先輩から可愛がられ、引き上げられたこと。仕事が終わった後や休みの日など、人が見ていない自分一人の時間に黙々と努力を重ねたこと。1年8か月の間、単身海外で武者修行をしたこと。38歳の時に独立を果たしたこと。いつまでにこれを達成するという明確な目標を持って日々仕事に向き合っていたこと。経営が厳しい時期も諦めず、やるしかないと覚悟を決めて前進し続けたこと。人との縁や恩を大事にし、それを行動に表すことで運やチャンスを掴んでいること等々……これらの具体的なエピソードは本誌対談記事で語られていますので、ぜひお読みいただければと思います。

そして、何よりも嬉しい共通点は、共に長年にわたって月刊『致知』を愛読してくださっていることです。取材前の雑談の中で、お二人が自然と『致知』についての話題で盛り上がっていたのが印象的でした。

〈坂井〉
後藤さん、お元気そうで!何年ぶり?

〈後藤〉
おそらく10年ぶりくらいですね。きょうは長年愛読している『致知』で、憧れのムッシュと対談の機会をいただき、喜び勇んで三重からまいりました。

〈坂井〉
僕もこの本はずっと読んでいて、勉強になるところはいつもスタッフにも共有しています……

ここで、お二人から寄せていただいた『致知』へのメッセージを紹介します。

まず後藤さん。
私と『致知』との出会いは17年前、「致知随想」というコラムに「人生の段取り力」という題で掲載していただいたのがきっかけです。それ以来、現在に至るまで、毎月欠かさず愛読しています。毎回の対談や特集はもちろんですが、「二十代をどう生きるか」という連載がお気に入りです。

次に坂井さん。
毎月、興味深い内容が満載の『致知』が届く事を楽しみにしております。
「我いまだ木鶏に及ばず」を座右の銘として常に平常心で、経営者としてぶれない軸を持つために大切な事を学ばせてもらっています。これからも多くの人々の指針であり続けてください!

思わず、手を合わせたくなります。編集者冥利に尽きるとはまさにこのことです。

一流オーナーシェフ同士が語り合う人間学談義

29年前に「料理の鉄人」で対決して以来、親交を重ねてきたお二人ですが、こうして面と向かって語り合うのは今回が初めて。2時間に及んだ白熱の対談取材をギュッと凝縮して誌面10ページにまとめました。主な見出しは下記の通りです。

◇料理人の人間性がお皿にも現れる
◆50年と25年、それぞれ欠かさない習慣
◇反骨心が1%の可能性を花開かせた
◆料理人以外の職業を考えたことは一度もない
◇修業時代の圧倒的な努力と心掛け
◆「物を大切にしなさい」2人の師から学んだこと
◇ひたむきにやっていれば必ず誰かが引き上げてくれる
◆苦難の時に支えとなった吉田松陰の覚悟
◇逆境の時に腐らず、順境の時に浮かれず
◆縁と恩を大切にする人が運やチャンスを掴む
◇「1000分の1」になる人の3つの共通点

「お二人の出逢いと交流」や「日々の仕事のサイクル、欠かさない習慣」に始まり、「修業時代の思い出、腕を磨くために心掛けてきたこと」「影響を受けた師や本、その教え」といった原点から、「独立に至る経緯と人気店に育て上げるまでの歩み」「直面した逆境や試練をどのように乗り越えたか」、さらには「一道を貫く中で培われたご自身の信条」「成長し続ける人の条件」に至るまで、約1万3000字の記事の中に、一冊の書籍になるほどの内容が満載です。

最後に、とりわけ深く心に響いた言葉を一つずつ挙げたいと思います。

人との縁や恩を大事にする。そういう姿勢がないと、その先にあるチャンスや運を掴み取っていくことはできません――後藤雅司

「夢は見るものではなく、達成するもの」。夢を達成するためには自分を信じて絶対に諦めないことが必要です――坂井宏行

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