「意識の中に生きる」——ジャパネットたかた・髙田明が語る20代の過ごし方

街のカメラ店だった家業を、年商1,700億円を超える巨大企業へと成長させたジャパネットたかた創業者の髙田明氏。ラジオショッピング→テレビ通販→プロサッカーチーム経営と、多様な業態で次々に成功を収めてきた髙田氏のこれまでの歩みを振り返っていただきながら、20代を生きる方々へのメッセージをお届けします。

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どういう意識で日々を過ごすか

これまでの人生を振り返ってつくづく思うのは、「人間に不可能はない」ということです。

不可能と思うのは全力を尽くしていないからではないでしょうか。

プロセスを重視し、その瞬間その瞬間で100%の力を出し切り、諦めずに追求し続ければ、すべてが可能になる。

そう信じて、今日まで取り組んできました。

もう一つ、いま私が若い人に伝えたいのは、「意識の中に生きる」ことの大切さです。

ただ漫然と何も考えずに無意識に生きるのではなく、20代で何をすべきか、20代をどう過ごしたらいいのか、という意識の中で日々生きていく。

そのことに気づくか気づかないか。

いつの時点で気づくか。

気づいたら、どれだけそういう意識を持って一所懸命やれるか。

その差はいますぐには分からないかもしれません。

しかし、年齢を重ねるとともに、その差は大きくなり、人生の満足度、幸福度という形で如実に現れてくるのです。

近年、ワーク・ライフ・バランスという言葉をよく耳にします。

確かに仕事と私生活の調和を図るのは大切なことでしょう。

仕事は会社の中だけで行い、家に帰ったら私生活を楽しみ、仕事のことは全部忘れる、というふうに仕事と私生活を切り離す考え方が広まっているようですが、そうばかりでもないと思います。

仕事と私生活は繋がっているものであり、仕事に対するアンテナを持ちながら私生活を楽しむところに、自己を成長させる、仕事を発展させるヒントがあるからです。

例えば、私は家に帰って普通にテレビ番組を見る時も、カメラのスイッチングを見ています。

「これは3台のカメラで撮っているのか。いまの切り替えはうまいな」と。

あるいは本を読んでいても、「この説明はここが分かりやすい。逆に、ここはこう変えたらもっと魅力が伝わるな」といったように、テレビショッピングの仕事に生かしているのです。

肩肘張らずに気楽でいながらも、見るもの聞くものすべてを自分の糧にする。

そういう意識や視点を持つことが人生をよき方向に変えていく要諦なのだと思います。

本記事は『致知』2017年9月号及び、書籍『20代の仕事の教科書』から抜粋しております。
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iPS細胞の作製に世界で初めて成功した山中伸弥氏がノーベル賞を受賞したのは2012年のこと。その記者会見で、「まだ一人の患者さんも救っていない」と語ったが、あれから12年、iPS細胞技術が医療に実用化される日は確実に近づいている。iPS細胞から作製した免疫細胞を使ってがん免疫再生治療を目指す金子新氏の研究がその一つだ。(公財)京都大学iPS細胞研究財団アドバイザーの髙田明氏に、プロジェクトの現状と今後の可能性、物事を成就する秘訣、これまでの研究人生を貫いてきたものについて迫っていただいた。【詳細・購読は下記バナーをクリック↓】

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◇髙田 明(たかた・あきら)
昭和23年長崎県生まれ。46年大阪経済大学卒業後、阪村機械製作所に入社し、海外勤務を経験。49年家業の写真店「㈲カメラのたかた」に入り、61年分離独立して「㈱たかた」を設立、社長となる。平成11年社名を「㈱ジャパネットたかた」に変更。27年社長を退任し「、㈱A and Live」を設立。29年4月にはサッカーJ2のV・ファーレン長崎の代表に就任。

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