なぜ昔は小学校を「尋常小学校」と呼んだのか? 歴代首相から師と仰がれた安岡正篤師の金言

昭和の名宰相とされる佐藤栄作首相から、中曽根康弘首相に至るまで、昭和歴代首相の指南役を務め、さらには三菱グループ、東京電力、住友グループ、近鉄グループ等々、昭和を代表する多くの財界人に師と仰がれた安岡正篤師はその生涯を通じて、数多くの名言・箴言を残してきました。本日はその中から心に残る言葉をご紹介します。

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学問の目的

学問の第一義は言うまでもなく、道心の長養でなければならなぬ。道徳の発揮でなければならぬ。平たく言えば、純真な自己に生きようとするのが学問の第一歩なのである。

平常心の養成

昔は小学校を尋常小学校といいました。この尋常とはあたりまえ、どんなことにでも、平常と少しも変わらないことです。如何なる戦場に臨んでも平常どおり少しも変わらぬ戦いをしたいと、昔の武士は「いざ尋常に勝負」と言ったものです。

従って尋常小学校の尋常とは将来如何なる境遇にあっても平常心を失わぬように処するその根底を養うことであります。

善く学ぶ

学というものは、何か付け加えるというような方便的、手段的なものでは決してない。そもそも元来持っておる、生まれつき具えておるものを発達させるためのものである。

天の生ずるところ、親の生んでくれたところを全くして、それをおとさない、いい加減なことにしない、というのが善学、善く学ぶと言うのである。

頭脳の養分

世の中のいかなる遊休施設よりも、最ももったいないものは頭である。一般人は能力の1%から15%しか使っていない。頭脳は正しく使えば使うほど、その能力を増大する。

古い脳から新しい脳を発達させる。脳は老いるということを知らない。生涯進歩しつづけるものだ。

但だそれに要する養分は正しい生活と道徳だ。仙薬は我が心にある――とこれ亦医学者が覚っている。

(本記事は弊社刊『安岡正篤活学選集<全10巻>から一部抜粋・編集したものです。本書は、若い世代にもこれだけは読んでいただきたい安岡教学の代表的良書を10巻選び選集として発刊したものです)

◇安岡正篤(やすおか・まさひろ)
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明治31年大阪市生まれ。大正11年東京帝国大学法学部政治学科卒業。昭和2年?金?学院、6年日本農士学校を設立、東洋思想の研究と後進の育成に努める。戦後、24年師友会を設立、政財界のリーダーの啓発・教化に努め、その精神的支柱となる。その教えは人物学を中心として、今日なお日本の進むべき方向を示している。58年12月死去。

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