「二億パーセント大丈夫」 母を救った娘の一言


知的障碍のある長男の誕生、
夫の死、そしてご自身の大病。

度重なる試練に見舞われ、
悲しみのどん底に沈んだ岸田ひろ実さん

車いす生活になり、絶望を感じていた岸田さんを
救った娘さんの言葉がグッと胸に迫ります




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  「母を救った娘の言葉」
                  
        岸田ひろ実(ミライロ所属講師)
         
    
        
『致知』2015年12月号
         特集「人間という奇跡を生きる」より

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ある日、娘が車椅子を押して私を
街に買い物に連れ出してくれたんです。
目的の店はすぐ目の前なのに車椅子では遠回りしないと
行けないというようなことがいかに多いかを、
この時の外出で初めて実感しました。
それともう一つは人の目線ですね。
どこに行っても「うわぁ、かわいそう」
といった目で見られてしまう……。
「車椅子で何とかなると言ったって、
 何ともならないじゃない」
という感情がワッと込み上げて、
一所懸命に頑張ってきたものが
音を立てて崩れるようでした。
それが本当に辛くてレストランに入った時、
「もう無理」と思って初めて娘の前で泣きました。
「こんな状態で生きていくなんて無理だし、
 母親として、してあげられることは何もない。
 お願いだから、私が死んでも許して」って。
――娘さんは何と?
「泣いているだろうな、
 死なないでって言われるんやろうな」
と思ってふと見たら普通にパスタを食べていました。
そして
「知ってる、知ってる。
 死にたいんやったらいいよ。
 一緒に死んであげてもいいよ」
と言ったんです。
続けて
「でも、逆を考えて。もし私が車椅子になったら、
 ママは私のことが嫌いになる?
 面倒くさいと思う?」
と聞きました。
「思わないよ」
「それと一緒。旅行に行きたかったら行けばいいし、
 歩けないなら私が手伝ってあげる。
 二億パーセント大丈夫だから私の言うことを信じて、
 もう少しだけ頑張ってみようか」
と言ってくれたんです。
私の生き方や考え方が大きく変わったのはそれからです。




数々の困難を乗り越えてきた岸田さんは
 人生を振りかえり「いまが一番幸せ」と語ります。
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  最新号のテーマは
    「人間という奇跡を生きる」
 
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