導入企業の声　シリウス

企業プロフィール

シリウスグループ
代表取締役　佐藤幸夫

事業内容／住宅の施工・販売、太陽光発電システムの施工・販売、介護事業
設　立／1976年
本　社／岩手県盛岡市
社員数／160

一度死んだ気になれば人は何でも実現できる

秋田の田舎で家業の豆腐屋を営んでいた私に、人生を大きく変える転機が訪れたのは昭和六十二年、四十一歳の時でした。足の怪我から生じた血栓がもとで肺梗塞を発症し、生死の境を彷徨った末、六か月もの苦い入院生活を余儀なくされたのです。
そして、奇跡的に生還を果たした私は、「どうせ一度失った命。死んだ気でやれば何でもできるはず」と考え、人生の新しい一歩を踏み出そうと決意。四十六歳の時に、あえて慣れ親しんだ地元秋田を離れ、岩手県で住宅会社を創業したのでした。
その時立てた目標は、五年で岩手県一の住宅会社になり、十年で県内に進出している大手住宅メーカーもすべて抜き、十五年で売上高五十億円を達成するというものでした。そして、これを何としても実現させてやるという強い思いから、私は三百六十日、朝七時から夜十一時まで仕事に没頭する日々を送ったのです。
その中で、私の心の糧となってくれたのが『致知』でした。『致知』には、空理空論ではない各界一流の方々の体験談・実践談が紹介されており、経営判断や悩みの解決に非常に役立ちました。
また、以前は、資格をとって現場管理と営業さえできれば、一人前になれると考えていたのですが、『致知』に学ぶようになってからは、やはり、人格と徳が備わっていなければ、一人前とは言えないと思うようになりました。
そこで、何とか『致知』の学びを社員にも伝えられないかと考えていたところ、致知出版社の方にご提案いただいたのが、『致知』をテキストにした社内勉強会「社内木鶏」でした。私は「これで必ず社員の人徳を高めることができる！」と確信し、社長判断で導入を即決したのです。

社員の‟存在感”を発揮させるのが社長の使命

幸い導入に対して社員の目立った反発もなく、「社内木鶏」の回を重ねるごとに社員同士の意見交換も活発に行われるようになっていきました。
私が何より嬉しかったのは、若手社員の成長です。「社内木鶏」を続けていく中で、人前で話すことのできなかった若手社員がきちんと挨拶をし、自分の意見を自分の言葉で話せるようになったり、「厳しい状況の中でも頑張っている人がいる。もっとしっかりしなければ」と素晴らし
い感想文を書けるようになったりと、人格を磨き高め、さらに成長していこうという意欲を持った若手が確実に増えていったのです。また、お互いに協力し合う社風が生まれ、辞めていく社員がほとんどいなくなりました。
そのような社内の変化は業績にも確実に表れ、「社内木鶏」を導入してから業績はずっと右肩上がりで、創業時に掲げた目標はすべて達成、岩手県内の持ち家新築着工棟数も十二年連続一位、今年三月にはアイフルホーム法人日本一を達成することができました。また、「どのような
人材教育をしているのか教えてほしい」と、全国から当社の「社内木鶏」を見学に来る企業の方も絶えません。現在は、「五年以内の売上高百五十億円」を新たな目標とし、全社一丸となって取り組んでいるところです。
私はかねて、自分の存在感を最大限に発揮し、人の役に立ち、感動してもらえることにこそ、働く意義があると考えてきました。そして、社員一人ひとりが、そうしたよき人生を歩めるよう努めていくことが、社長である私に与えられた使命ではないかと思うのです。そのために、これからも『致知』に学び、「社内木鶏」に学び続けたいと思います。