社長メッセージ

どんな20代30代がいるかでその国の未来は決まる

その国がどういう20代、30代をもっているかでその国の将来は決まる。
その思いから、人間学を学ぶ若者を一人でも多く増やさねばと始めた人間力養成講座ですが、回を追うごとに確かな手応えを得てきました。
そのことを主催者として何よりも嬉しく思います。

講座終了後、一通のお手紙をいただきました。千葉県船橋市で小学校教師を務めておられる20代の男性からです。
「あれから早くも一週間、私の心の中に生じた一つの情熱の火が未だに燃え続けています。燃えている者にしか火を灯すことはできない。
この言葉が片時も心を離れず、未だかつてないほどに情熱を持って仕事に励むことができています。
子どもの様子にも変化が見られ始めました。……日本の未来をこの教室から照らすのだ、という強い意志を持って、この先も精進します」

『致知』の灯した小さな火が一人の小学校教師の心に燃え移り、さらに広がりつつある。
その連鎖に、日本の未来に確かな光を見る思いがします。

一生一事一貫で歩み来た40年

『致知』は1978年9月に呱々の声を上げ、今年創刊40周年の節目を迎えます。
いつの間にか、随分と長い道のりを歩いてきた、いや、歩ませていただいたというのが、偽らざる実感です。

創刊時、こんな堅い雑誌は誰も読まない、と多くの人から言われたものです。しかし、「いつの時代でも仕事にも人生にも真剣に取り組んでいる人はいる。そういう人たちの心の糧になる雑誌を創ろう」という理念を掲げて40年。堅い、難しいと言われながらも、『致知』は徐々に多くの読者に支えられるようになり、いまでは国内外11万人を超える方々の心をとらえる雑誌になりました。

「もっと早く出逢いたかった」「いまの私があるのは『致知』のおかげです」「人生や経営のバイブルです」といった感動の声が日々寄せられています。

創刊時、私は30歳。縁あってこの雑誌の編集に携わり、31歳で編集長を拝命、以後幾多の試練に見舞われながらも、諸縁に恵まれ、今日まで歩ませていただいた身には、感無量の思いがします。

十年一区切り必死の二年、といいます。物事が成功するには十年が必要だが、ただ十年あればいいのではない。
その間、寝食を忘れた必死の二年がなければ物事は成就しない、という教えですが、編集長になった頃はまさにそういう時期でした。

ある人が車の中で鼻歌を歌い口笛を吹いているのを見て、ああ自分はこの一、二年、口笛など吹いたことがないと気づきました。
それほど仕事に打ち込んでいました。一心不乱、無我夢中だったのです。

そして、40年たったいまも、仕事に懸ける情熱はいささかも衰えていません。
いや、当時に勝るとも劣らない情熱が、いまなお燃えています。一生一事一貫で歩み来た人生を幸いに思います。

株式会社致知出版社
代表取締役社長 藤尾秀昭