「仕事と人生に生かすドラッカーの教え」とは……

人と組織をどう成長させ、成果をあげるか。
古来、人の上に立つ者を悩ませてきたこの問いに「マネジメント」という指針を打ち出したドラッカー。
時代は移っても社会の本質は変わることなく、その思想と著作はいまなおビジネスマンの行く道を照らしてくれています。
本連載では公認会計士として活躍する傍ら、ドラッカー本人をして日本における〝分身〟と言わしめた上田惇生氏とも交流を持ち、現在はドラッカー公認の唯一の学術団体であるドラッカー学会の共同代表理事を務める佐藤等氏が執筆。
コロナ禍やウクライナ危機で混迷を深める現代社会の問題も踏まえ、その教えをどう生かすか、マネジメントの要諦を読み解いていただきます。

これまでドラッカーのこんな言葉を紹介してきました

  • 2019年2月号 第1回

  • 2022年10月号 第43回

  • 成果をあげる人と あげない人の差

    成果をあげる人とあげない人の差は才能ではない。いくつかの習慣的な姿勢と基礎的な方法を身につけているかどうかの問題である——『非営利組織の経営』(1990)

  • マネジメントとは、 人間学である

    マネジメントとは、科学であると同時に人間学である。客観的な体系であるとともに、信条と経験の体系である——『マネジメント』(1973)

  • 新しい問題、 第二の人生をどうするか

    歴史上初めて、人間のほうが組織よりも長命になった。そこでまったく新しい問題が生まれた。第二の人生をどうするかである——『明日を支配するもの』(1999)

  • 人とは学びの存在である

    われわれは、学ぶことはあらゆる人間に内在する欲求であることを再認識するにいたった。人とは学びの存在である——『傍観者の時代』(1994)

  • 自らをマネジメントする

    自らをマネジメントするということは、1つの革命である——『明日を支配するもの』(1999)

  • 人の成長のために働く

    人の成長のために働かないかぎり、自ら成長することはない——『現代の経営』(1954)

佐藤等先生から『致知』へ推薦のお言葉

『致知』には人生を動かす支点があります

古代ギリシアの数学者・物理学者であるアルキメデスに、「我に支点を与えよ、さらば地球も動かさん」という言葉があります。これは要するに「てこの原理」です。
「我に『致知』を与えよ、さらば人生も動かさん」。『致知』は人生の支点になる本だと思っていますので、これからも読み続けていきたいと思ってますし、これから手に取られる方にもぜひ年間購読をお勧めします。
 《談》

◇佐藤等(さとう・ひとし)
昭和36年北海道生まれ。59年小樽商科大学商学部商業学科卒業。平成2年公認会計士試験合格。佐藤等公認会計士事務所開設。14年同大学大学院商学研究科修士課程修了。ドラッカー学会理事。編著に『実践するドラッカー』シリーズ(ダイヤモンド社)など。新刊に『ドラッカー教授 組織づくりの原理原則』(日経BP)がある。

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