母が教えてくれた「魔法の香水」

アジア6か国で271校の設立に携わり、現地の人々に
感動と笑顔の輪を広げている谷川 洋さん。
その活動の原点には、幼い頃に諭された
お母さんからの教えがありました。



谷川 洋(アジア教育友好協会理事長)
───────────────────
※『致知』2018年3月号【最新号】
※特集「天 我が材を生ずるに 必ず用あり」P46
───────────────────

振り返ると3つの試練が私を導いてくれたなと思います。
第一の試練は1948年、私が満5歳の時に起こった福井大地震です。 

家から2キロほど離れた場所が震源で、小さな町の家屋の大半が潰れました。
私はすぐ上の兄と家にいたのですが、逃げる間もなく下敷きになりました。
慌てて戻ってきた父が鍬で屋根瓦を叩き割って助け出してくれたのです。



中学生になった時、私は兄と約束をしました。
「俺たちは神様に助けてもらった。
だから世の中のためになる人間になろう。
これはおまえと俺の約束だ」と。

また、当時は日本中が貧しくて、地震の後も食うや食わずの生活が続きました。
ある日、家に物乞いのお婆さんが来ました。
すると母はお櫃に残っていたご飯をおにぎりにして、
お婆さんに渡してしまいました。私は文句を言いました。
「お母ちゃん。僕もお腹が空いているのになんでよその人にあげちゃうんだ」と。
母は答えました。

「思いやりっていうのは魔法の香水なのよ。
優しい純な気持ちで人にかけようとすれば、
知らんうちに自分にもかかっちゃうのよ」

その時は意味が分かりませんでしたが、
この仕事を始めて母の言葉を噛み締めています。

───────────────────
『致知』には人生を潤す魔法の言葉がある
───────────────────
定期購読のお申し込みはこちら
https://www.chichi.co.jp/koudoku

1年間だけ購読する場合 ⇒ 10,300円(税&送料込み)
3年間続けて読む場合 ⇒ 27,800円(税&送料込み)