ノーベル賞学者・大村智さんの転機


夜間教師から研究者に転身、
一躍ノーベル賞学者となった大村さん。

その一途一心の歩みを
本年1月の新春特別講演会で
お話しいただきました。

───────「今日の注目の人」───

大村 智(北里大学特別栄誉教授)
   
※『致知』2017年6月号【最新号】
※特集「寧静致遠」P10

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大学を出たら教職に
就こうと考えていましたが、
あいにくその年は
地元山梨での採用がなく、
倍率30倍以上の東京都の
高校教員採用試験に合格し、
東京都立墨田工業高校
夜間部の教員として働き始めました。

学校では化学を教え、顧問を務めた
卓球部を都で準優勝に導くなど、
充実した教員生活を送っていました。

小学校の教員として
務めていた母の日記に、

「教師の資格は、
 自分自身が進歩していることだ」

と書かれていました。


これは非常に厳しい箴言で、
絶えず進歩しながら教えていくことの
大切さを母から教わった気がします。

大村さん


夜間で学ぶ生徒は仕事との
両立が大変で、35人入っても
卒業する時は20人、15人に
なってしまうのが常でした。

私は、とにかくこのクラス皆で
一緒に卒業しようというのを
合言葉にして皆を励まし、
墨田工業高校で一番多くの生徒を
卒業させたのではないかと思っています。

そこでまた学ぶことがありました。

学期末試験の時に、
時間ギリギリに
飛び込んできた生徒がいました。

答案用紙に向かう
その生徒の手を見ると、
油で汚れているのです。

それを見て私は大変
ショックを受けました。

この生徒は仕事をしながら
こんなに一所懸命勉強をしているのに、
自分は一体何をやっているんだろうと。


そこで脳裏に甦ったのが……



※大村さんの貴重な講演録は
 本誌で8ページにわたって
 たっぷりと掲載されています。



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全国の『致知』読者から届いた声
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本年2月に古希を迎えました。

『致知』並びに本誌で紹介される
書籍を購読し、さらにそこから
得た知識を実践することにより、
自分自身をさらに磨きたいと思います。

  ───萩原紀雄さん/栃木県