≪4人のビール営業マン≫

過酷なビール営業の世界でプロとして立つ
4人の営業マン。そこに共通するものは何か。

前野 雅弥(日本経済新聞記者)
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※『致知』2017年12月号
※特集「遊」P50

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アサヒビールが市場シェアで39・5%を獲得し、
ついにキリンビールと1・1ポイント差の
業界トップに立ったのは1998年のことでした。

以来、今日に至るまでアサヒビールは
王者の座を守り続けています。

そして、同時期にビール業界に飛び込んだ
4人のビール営業マンたちは、それぞれ経営トップに駆け上がり、
好敵手として生き馬の目を抜く厳しい競争を現在も繰り広げています。

ここまで見てきた4人のビール営業マンたちに
共通していることは、「任された仕事は100%やってのける」
という強烈なプロ意識。そして「細やかさ」、
「情」と客観性のバランスです。



ビールの営業マンといえば豪放磊落なイメージがありますが、
彼らは情を大切にしながらも、現場から一次情報を細やかに集め、
客観的に戦略を立てて行動し、与えられた仕事を遂げていく点で共通しています。

ある講演会で、社長になった平野氏(アサヒビール社長)と
一緒になったことがありますが、彼は身長180センチ、
体重100キロの巨体を屈め、部下の話をごま粒のような
小さな字でびっしり手帳に書き込んでいました。

相手が誰であろうと必死に話を聞き、相手の立場や気持ちを忖度していく。

その細やかさは彼の仕事の正確さにも繋がっています。

仕事には個性があります。個性に合った働き方というものがあるはずです。