『幻の講話』とは?

"国民教育の師父" と謳われた森信三先生による不朽の名著。
森先生が70代で執筆された著作で、生徒を対象に講話(授業)を進めていく形式で、年代別に各30篇、全150講話が収録されている。
『修身教授録』と並ぶ代表的著作といわれ、青少年への講話集でありながら、
その内容は年代を問わず「人間、いかに生きるべきか」の指針となるものばかり。

本書刊行に至るまでには、幾多の困難があった。
昭和44年夏、先生は下稿の前半部を一気呵成に書き上げるも、その後、ご夫人の病死、ご長男の事業の蹉跌・急逝……など
苦難や試練に次々と見舞われ、幾度も中断を余儀なくされる。
完結までに足かけ五年の歳月を費やした本書は、森先生自らが「宿命の書」と名付けたほど、特別な思いを寄せられる作品である。

その晩年に渾身の力を込めて青少年に訴えようとされた人生の根本問題とは何か——。
そのメッセージは時代を越え、あらゆる人々の胸に響き渡る。

刊行に至るまで

自ら「宿命の書」と名付けた著作

  • 昭和43(1968)年 73歳
    『幻の講話』の執筆を思い立つ。
  • 昭和44(1969)年 74歳
    夏休み、一気呵成に下稿の前半を仕上げる。翌年の夏休みには後半の仕上げを予定。
  • 昭和45(1970)年 75歳
    8月、入院生活を続けていた妻が重態になり、同月下旬に67歳で逝去。
  • 昭和46(1971)年 76歳
    夏休みの終わりに下稿を完成するも、10月肺炎で入院。三週間に及ぶ。
  • 昭和47(1972)年 77歳
    7月、長男の事業の蹉跌が明らかとなる。8月、寺田清一氏の別邸で独居自炊の生活に入る。同月末、長男が41歳で急逝。10月、『幻の講話』の刊行寄金が全国の同志より寄せられる。11月、尼崎で独居自炊の生活に入る。
  • 昭和48(1973)年 78歳
    「幻の講話」第1巻刊行。
  • 昭和50(1975)年 80歳
    「幻の講話」第5巻(最終刊)刊行。

今や回顧してみるに、この「幻の講話」は、その最初の執筆から考えると、まさに足かけ五年の歳月をへて、ようやくその第一巻が陽の目を見るに到ったわけであって、このようなことは、永いわたくしの著述歴の上にも、未だかつて無かった事である。

(略)

これら二種の叢書(『修身教授録』と『幻の講話』)は、いずれも「われら如何に生きるるべきか」という人生の根本問題を中心としながら、共に脚下の現実的実践という視点に立つ「啓発の書」という点では、深き共通性があるといえるであろう。

——森信三(『幻の講話』あとがきより)

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定価1,257円(税込)

『森信三一日一語』(寺田一清・編)

昭和52年に『森信三先生一日一語』と題して自費出版されていたものの復刻版。

色あせることのない本書の魅力を編者の寺田氏に伺った。
「この本は先生の著述や座談など、ありとあらゆるものから言葉を選びました。先生のご校閲もいただきまして、その師弟間の情熱が溢れているからこそ魅力があるのだと思います」

再び脚光を浴びる珠玉の語録集である本書は森哲学の真理の結晶といえるでしょう。

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心に響く金言の数々!

目次(全5巻・各30講話・全1,320頁)

第1巻「人生二度なし」

第2巻「自分を育てるものは自分」

第3巻「男の幸福と女のしあわせ」

  • 始めのあいさつ

  • 一生で一ばん大事な年ごろ

  • 人生二度なし

  • まず人間としての軌道に

  • 甘え心をふりすてよう

  • 学校生活のきまり−二つ三つ

  • 人間の三段階

  • 物事をつづける工夫

  • 腰骨を立て通うそう

  • 人に親切な人間に

  • 親しき友を

  • 男らしさ

  • 女らしさ

  • からだを鍛えよう

  • 趣味について

  • 読書・反省・実践

  • 自由に文章の書ける人に

  • シュバイツアーについて

  • 旅行について

  • 見通しが知恵

  • 美について

  • 詩のわかる人間に

  • 人間の一生

  • 幸福について

  • 感謝のこころ−宗教について

  • 人を幸せにする希い−政治について

  • 生きがいのある人生

  • 行わなければ知ったといえない

  • 人間としての至高のねがい

  • 道縁

  • 人生の師

  • 生きることの探求

  • 自分を育てるものは自分

  • 家庭というもの

  • 学校というところ

  • 世の中へ出て

  • 「血」の問題

  • 人生のパイオニヤを

  • 逆境の試練

  • 正直の徳

  • 誠実ということ

  • 相手の立場になって

  • 毅然たるものを

  • コトバの慎しみ

  • 大いに本を読もう

  • 試験について

  • 進学と就職

  • 職業天職観

  • 人生の幸福

  • 健康の問題−付わたしの健康法

  • 家族関係について

  • 友情について

  • 人間の真のネウチはどこにあるか

  • 三つのコトバ

  • 主体的な人間になるために

  • たしなみの二、三

  • 人生の終結

  • 心願の問題

  • 一日は一生の縮図なり

  • 開講のあいさつ

  • 人生二度なし

  • 人生の意義

  • 幸福と生きがいの問題

  • 両性の分化とその神秘

  • 同権と分担

  • 男女共学の問題

  • 男の幸福と女のしあわせ

  • 女性と母性

  • 女性と健康

  • 娘時代の心がけ

  • 家庭というもの

  • 男子の教育と女子の教育

  • 結婚について

  • 夫婦の愛情

  • 女性と男性

  • 育児と家計

  • 料理 その他

  • 読書について

  • 趣味の問題

  • しつけの三原則

  • しつけと家庭学習

  • 妻としての責任−新しい「内助の功」−

  • 共かせぎの問題

  • 特殊の才能を持つ女性に

  • 高群逸枝

  • 未亡人について

  • 再婚の問題

  • 核家族化と家族制度

  • 最後のねがい

第4巻「人は何のために生きるか」

第5巻「新たなる人間の学を」

  • 開講のあいさつ−先師について

  • 人生二度なし

  • 人は何のために生きるか

  • 生命の無限観

  • 物・生命・精神−即物的世界観

  • 神について

  • 唯物史観

  • 社会的正義-マルクス主義と宗教

  • 民族の当面する諸問題

  • 歴史ははたして進歩するか

  • 人間の生き方をもとめて

  • 人生への通観

  • 運命の自覚

  • 超克の一路

  • 両性の分化

  • 職分の意義

  • 結婚について

  • 人生の基礎形成期

  • 人間関係というもの

  • 経済の問題

  • 中江藤樹先生

  • 石田梅岩先生

  • 剣聖宮本武蔵

  • 二宮尊徳翁

  • 吉田松陰先生

  • 明治維新をめぐって

  • 明治の時代と人

  • 大正・昭和から敗戦へ

  • 戦後のあゆみと民族の前途

  • 類の将来について

  • 開講のあいさつ

  • 万人が自己の哲学を

  • 新たなる人間の学を

  • わたくしの人生観

  • わが世界観

  • 神・人間・万有

  • 死生観

  • 彼岸の問題

  • 種々の不滅観

  • 念々死を覚悟しはじめて真の「生」となる

  • 知識と知慧

  • 知慧の種々相

  • 人物の大小と深浅

  • 原罪−その三種の表れ

  • 伝記に関する二、三の問題

  • 耐忍と貫徹

  • 逆算的思考法

  • 事務を処理する秘訣

  • 開かれたるコンミューン

  • わが生の記録−日記から自伝まで

  • 世界における日本

  • 西洋文化とその限界

  • 東洋への回帰

  • 民族の使命と島国の運命

  • 第一の開国と第二の開国

  • 危機の自覚と民族の前途

  • 世界平和への祈念

  • 国家悪の問題

  • 国家「我」の超克

  • 厳たり宇宙の大法!

著者紹介

森 信三

明治29年9月23日、愛知県生まれ。大正15年京都大学哲学科卒業。
昭和13年旧満州の建国大学教授、28年神戸大学教授。
「国民教育の師父」と謳われ、86歳まで全国を講演、行脚した。平成4年逝去。
著書に『修身教授録』『人生二度なし』『森信三一日一語』『森信三訓言集』『10代のための人間学』『父親のための人間学』『家庭教育の心得21』(いずれも致知出版社)など多数。
中でも『修身教授録』は教育界のみならず、SBIホールディングス社長の北尾吉孝氏、小宮コンサルタンツ社長の小宮一慶氏など、愛読書として挙げる経営者やビジネスマンも多く、いまなお人々に感化を与え続けている。

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