齋藤孝
定価=本体1,300円+税
「日本の伝統文化の中で、これは覚えておくとよい」と齋藤孝先生が考える言葉ばかりをギュッと一冊に集めました。
夢中で音読しているだけで、日本人に必要な教養がどんどん身についていきます。
脳の活性化に、子育てに、受験勉強におすすめします。
二十四節気、五行・十干、六曜、いろは歌……、耳にしたことはあるけれど、詳しくは知らない。説明できない。
そんな「大人の必須教養」が楽しみながら身につきます。
歴代天皇、歴代首相を網羅。『百人一首』まで、どどーんと全首収録。歴史の流れや人名が自然と覚えられます。
各テキストの下に、豆知識が増える解説つき。
速音読を行うと、「頭がスッキリした」「気持ちよかった」という声がよく聞かれます。
音読を速く行うと脳が活性化することは、脳科学でも実証されています。
武家、商家、財閥の家訓、『おくのほそ道』全首、寺子屋の教科書『実語教』まで、音読中に思わず胸が熱くなる名文も。
音読や速音読が人間の脳にもたらす大きな効果について、脳トレの第一人者・川島隆太先生が実証データを基にコメントされています。
「これまで素読が脳の機能を高める実証データをたくさん取ってきましたが、そこで分かったことの一つはできるだけ速く読むトレーニングの効果です。速く読むことで頭の回転速度が上がります。例えば、早口言葉のようなものを毎日やっていると、脳がつくり替えられるということが見えてきたんです」
「頭の回転速度と記憶の容量は、二十歳を過ぎると遅くなり、小さくなります。ですから、素読を速くやることは脳の機能の低下を食い止めるし、子供たちの場合は、発達期に脳の器が大きくなるわけです」
「速音読は決して文学の味わいを損なうものではありません。速く正確に流れよく読むために、頭は必死に内容をつかもうとします。次はどうなるのだろう、次の文章はどういうイントネーションになるのだろうと、脳 がフル回転するのです」
「速音読のトレーニングを積んでいくと、スムーズに文章が読めるようになります。その結果、テキパキと話せるようになりますし、一時間の速音読でも日本語力が驚くほど上達していきます。私は小学生たちに速音読 を教えていて、その前後で子どもたちの能力が飛躍的にアップするのを何度も見ています」
齋藤孝(さいとう・たかし)
昭和35年静岡県生まれ。東京大学法学部卒業。同大学院教育学研究科博士課程を経て、現在、明治大学文学部教授。専門は教育学、身体論、コミュニケーション技法。 著書にシリーズ累計260万部を超えるベストセラーとなった『声に出して読みたい日本語』(草思社)など多数。本書『楽しみながら1分で脳を鍛える速音読』は、その長年にわたる音読指導の実践で得た「効果を高める音読法」のエッセンスを注ぎ込んだものとなる。
あなたの脳を楽しく鍛える名作文学テキスト55
速音読はこの対談から生まれた!