一年の幕開けを飾る新春特別講演会を去る平成29年1月14日(土)、
東京・恵比寿のウェスティンホテルにて開催。会場を埋め尽くした約1,200名が醸し出す清洌な熱気と、
一期一会の講演が生み出す感動の輪とが相俟って、今年も人間学の学びの火が大きく灯りました。
冒頭、昨年十一月二十五日に旅立たれた伊與田覺先生を偲び、生前の映像を放映後、
会場全員での一分間の黙祷を以ってご冥福を祈りました。
第一講は『致知』の円覚寺の横田南嶺管長にご登壇いただきました。
円覚寺の開山に深くかかわる元寇の史実から歴史の重みを感じるとともに、
ご自身の体験や仏教の教えを交え、
心を温かく照らすような感動的なご講演をいただきました。
続いて登壇された大村智先生には、幼少の頃からのご自身の歩みを、
秘蔵のお写真を交えてお話しいただきました。
夜間高校の教師から研究者に転じ、ノーベル賞を受賞されるまで、
お世話になった一人ひとりの皆様に感謝を述べられる姿に惜しみない拍手が送られました。
第三講は弊社社長藤尾秀昭がお話しいたしました。
『致知』創刊時から得た人間学のエッセンスとともに、
特に昨年出逢った嬉しい出来事を紹介。
当日は『小さな5つの物語』コンクールで
金賞に輝いた柴田珠希さんとご家族が登壇・発表すると、
会場から大きな拍手が送られました。
最後は亡くなられた伊與田覺先生が最後に書かれた『「孝経」を素読する』の
一節を会場の全員で朗誦、
再びこの日本に人間学の学びを取り戻そうという熱気が最高潮に達しました。
装いを新たにした会場で幕開けした愛読者交流パーティーでは、
講演中の真剣な表情とは一変して、参加者の皆さんの笑顔の花が咲きました。
筑波大学名誉教授・村上和雄先生、国際コミュニオン学会会長・鈴木秀子先生、
上智大学名誉教授・渡部昇一氏にご祝辞を賜った後は、
大村智先生による乾杯のご発声で鏡開き。
「おめでとう!」という掛け声とともに、懇親会のスタートです。
宴たけなわで日本BE研究所所長・行徳哲男氏に中締めのご挨拶を頂戴し、
全国木鶏クラブ代表世話人会会長・三木英一氏による恒例の万歳三唱をもって本講演会は盛会裏のうちに幕を閉じました。
今年『致知』は39周年です。
この日、読者の皆さまにいただいたパワーを原動力に、
今年も人間学の一燈を照らし続けて参ります。
致知出版社