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2008年12月号:特集「心願に生きる」<ご好評につき完売いたしました>

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『致知』2008年12月号

東井義雄さんは明治45年、兵庫県但東町に生まれた。昭和7年、姫路師範学校卒業。故郷の小学校に勤務。以来、その生涯を小中学生の教育に捧げた人である。
 その東井さんの講義録をまとめた著書が、このほど弊社から刊行された。題して『自分を育てるのは自分』。東井さんの教育にかける祈るような思い、深い心願が熱く伝わってくる一冊である。

 東井さんは語る。人間は5000通りの可能性を持って生まれてくる。死刑囚になる可能性も泥棒になる可能性もある。その五千通りの可能性から、どんな自分を取り出していくか。
「世界でただ一人の私をどんな自分に仕上げていくか。その責任者が私であり、皆さん一人ひとりです」

「バカにはなるまい」──講演の中で東井さんはそう繰り返し、一人の知的障害を持った中学生の詩を紹介している。

   私は一本のローソクです/もえつきてしまうまえに
   なにか一ついいことがしたい/人の心に
   よろこびの灯をともしてから死にたい

 彼は勉強はできないが、何か一ついいことをしたいと頑張っている。これが賢い生徒。しかし、少し勉強ができてもバカがいる。
ある中学生が下校の途中、通せんぼをした保育園の幼児に腹を立て、刺殺する事件が起きた。一度家に帰って刃物を持って引き返しての犯行。なぜ、やめとけとブレーキがきかなんだのか。彼は自分で自分を人殺しにした──東井さんの涙を流して発した痛憤である。


続きは本誌で…。

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