2008年8月号:特集「人生を潤す言葉」<ご好評につき完売いたしました>
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少し前のことである。ある新聞に、9歳の少年の詩が載っていた。「おかあさん」と題する詩である。
おかあさんは
どこでもふわふわ
ほっぺはぷにょぷにょ
ふくらはぎはぽよぽよ
ふとももはぼよん
うではもちもち
おなかは小人たちが
トランポリンをしたら
とおくへとんでいくくらい
はずんでいる
おかあさんは
とってもやわらかい
ぼくがさわったら
あたたかい気もちいい
ベッドになってくれる
なんとほほえましい母と子の姿だろうかと思いつつ、詩を読んでいた。母と子の笑い声が聞こえてきそうな詩である。
しかし、記事の後半に及んで一転、なんとも形容し難い深い悲しみが全身を貫いた。少年は、この世で最も愛し、信頼し、命の拠り所にしていた母親に、電気コードで首を絞められて殺された――記事はそう報じていた。
母親は30歳。両親の反対を押して20代半ばで結婚、少年を産み離婚、青森県の実家に戻った。祖父母と四人暮らし。生活は極度に貧しく、思い余って一人息子の首を絞めた、という。
この記事を読んで、反射的に思い浮かべたのは詩人・坂村真民さんのお母さんのことである。
続きは本誌で…。








