2006年3月号:特集「道をひらく」 【ご好評につき、完売しました!】
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「道は、心を定めて希望を持って歩む時、ひらかれる」
数年前になる。仕事で不快なことがあり、鬱々とした気分に沈んでいた時期があった。そんな時にある人から松下幸之助氏の言葉を教えられた。それが前掲の一行である。
ストンと心に落ちてくるものがあった。雲間から差し込む一条の光に照らされたような喜びがこみ上げてきた。思い定めたものを見据えていけばいいのだ。その確信がずしりと居座るのを覚えた。
言葉としては平凡である。だが、道をひらいた人の思いが凝縮した力強さがある。道をひらく原点はここにある。
アメリカに禅の教えを広めるーー若き日の嶋野榮道老師が渡米したのは昭和四十年。警策一本、仏像一体、スーツケース一個、それに一㌦三百六十円時代の現金五㌦。これが持ち物のすべてだった。
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