『修身教授録』のご紹介


『修身教授録』掲載の名言の一部をご紹介いたします。
人を教える道は、一転して、自ら学ぶ果てしのない一道となる。
情熱というものは、まず物に感じるという形をとって現れるもののようです。したがって感激とか感動とかいうものは、その人の魂が死んでいない何よりの証拠です。ですからわれわれ人間は、感激や感動のできる間は、まだその人は進歩する可能性を持っていると言ってもよいでしょう。
真の誠とは、その時その時の自己の「精一杯」を尽くしながら、しかも常にその足らざることを嘆くものでなくてはならぬ。
「わが身に振りかかってくる一切の出来事は、自分にとって絶対必然であると共に、また実に絶対最善である」
力というものは、一たんその気になり、決心と覚悟さえ立ったら、後からあとからと無限に湧いてくるものです。それはちょうど、井戸に水の湧くようなもので、もう汲み出してしまったと思っても、いつの間にやら溜っているようなものです。
読書はわれわれ人間にとっては心の養分ですから、一日読書を廃したら、それだけ真の自己はへたばるものと思わねばなりません。
人間の言葉が真に力を持つのは、必ずしもその言葉自身が立派だからというのではなくて、その言葉を支えている背後の生活によるものであります。

森信三師のプロフィールです。
森信三(もり・しんぞう)
明治29年愛知県生まれ。大正12年京都大学哲学科に入学し、主任教授・西田幾多郎の教えを受ける。
卒業後、同大学大学院に籍をおきつつ、天寺師範学校の専攻科講師となる。
昭和14年、旧満州の建国大学に赴任。敗戦により新京脱出。
同21年6月無事生還。同28年、神戸大学教育学部教授に就任。
同35年、神戸大学退官。同40年、神戸海星女子学院大学教授に就任。
同50年、「実践人の家」を成立。平成4年11月逝去。
著書は、処女作「哲学叙説」(昭和6年)をはじめ、「恩の形而上学」「学問方法論」「教育的世界」「哲学五部作」(全集25巻に収録)、「幻の講話」「全一学五部作」(続全集8巻に収録)など多数。

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『致知』2007年10月号より
「人生の大則」の書 『修身教授録』に学ぶもの ともに『修身教授録』を座右の書と掲げ、「人生の多くを教えてもらった」と語るアフラック元会長の松井秀文氏とSBIホールディングスCEOの北尾吉孝氏との対談から、お二人と『修身教授録』との出逢いについてご紹介します。 |
【北尾】
私がこの本を初めて手にしたのは、いまから10数年前、40歳の頃でした。
ある人から薦められて読んだのですが、その時はため息が出ましたね。
これだけの内容を森信三先生が師範学校の講義として話されている。
しかもその当時森信三先生は40歳くらいだというじゃないですか。
いかに自分が浅学非才であるかを思い知らされました。
【松井】
そうですか、お知り合いの方に薦められて・・・
【北尾】
私は生まれた家が儒者の流れを汲むものですから、子どもの頃から中国古典に親しんできましたが、
この『修身教授録』の中には東洋思想がたくさん入っていて、非常に共感が持てたんです。
と、同時になんて自分という人間はダメなのかと。
【松井】
そういう点は私もまったく同じです。
私の場合は5、6年くらい前の社長時代に本屋でたまたまこの「修身」という言葉がぱっと目に入りまして、
どんな本かなと思って買ったのが最初でした。
北尾さんがおっしゃるとおり、ここに書いてあることは自分はその足元にも及ばないけれど、
目を開かされるハッとする教えがたくさんありました。
実は私は長く近江商人について調べているのですが、近江に絡んで中江藤樹についても学びました。
この中江藤樹の思想とその近江商人の基本的な考え方、そして、
この本の中で森先生がおっしゃっていることには共通していることがたくさんありました。
「売り手よし 買い手よし 世間よし」が近江商人の商人道の基本です。
これは、現在でも通じる商い、経営の原点だと私は思っています。
同じように『修身教授録』には人の生きる道の原点があると。
ならば、少しでもそれに近づきたいという思いを持って、繰り返し繰り返し読み続けています。

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『致知』2011年10月号より
森信三『修身教授録』に学ぶ人間学 各界のリーダーや多くのビジネスマンたちに読み継がれてきた森信三氏の『修身教授録』。 人物を創る上でまたとない指針となる本書の魅力を知る小宮一慶氏と三輪裕範氏のお二人と『修身教授録』との出逢いとは。 |
【小宮】
ところで三輪さんは昔から、人生論や生き方論といった類いの本がお好きだったんですか?
【三輪】
いえ、30代の頃までは、いわゆるハウツー的なものが中心で、
ビジネス書や経営に関する本の類いばかりを読んでいました。
ところがだんだん年齢を重ねるに従って、そういう本は当座の役には立っても、
人間としての自分の価値を高めてくれるものではないことに気がついて、
遅まきながら人生論的なジャンルの本を読み漁るようになったんです。
『修身教授録』に出合ったのは5、6年前です。
ふらりと入った書店に『修身教授録』という古めかしい書名の本があった。
何気なく惹かれて最初のページを開いてみると、
森信三先生の非常に熱い思いのようなものが行間から迸り出てくるような感じを受けまして。
これは家でじっくり読みたいという気持ちになり、即座に買ったのが『修身教授録』との出合いでした。
【小宮】
初めは書名もご存じなく、まったく偶然の出合いだったのですね。
私はイエローハット創業者の鍵山秀三郎さんから
「『修身教授録』というのはいい本だから、お読みなさい」
と薦められて買ったんですが、奥付に平成5年の版とありますから、おそらく30代中頃のことでしょうね。
私は人からいいと言われたことはだいたいやってみる性格なんですが(笑)、
実際に読み始めてみて、凄くよかったなと感じた記憶があります。














