親父には負けたくない


一世を風靡したテレビ番組
「料理の鉄人」で、「中華の鉄人」
と謳われた陳建一さん。

負けず嫌いな面を思わせる
あるエピソードに注目です。

───────「今日の注目の人」───

☆ 親父には負けたくない ☆

陳 建一(四川飯店オーナーシェフ)
   ×
中嶋 貞治(新宿割烹 中嶋店主)

※『致知』2017年4月号【最新号】
※特集「繁栄の法則」P50

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【陳】
それと調理場に立つ度に
僕が思っていたのは、

「よし、きょうは頑張るよ」

ってこと。ただ、そんな気持ちは
周りの人間には見せないよ。

いちいちそんなことを
声に出していたら、
みんな驚いちゃう。

でも、その気持ちはずっと
持ってやってきた。

いつでも絶対に
おいしいものをつくるぞって。


【中嶋】
陳さんには、正しいことを
繰り返すことができる強さがあるよね。


【陳】
僕にはそれしかないもの。

【中嶋】
自分が一番正しいと思う
スタイルに早いうちに気づけて、
しかもそれを繰り返すことが
できる人が一流になる人だと僕は思う。

陳さんは正しいと思う
方向に向かって努力を
積み重ねてきたからこそ、
いまの陳さんがあるんじゃないかな。


【陳】
それでも、昔は親父と
比べられるのが悔しくってね。

ある時、常連のお客さんが
親父のことばっかり褒めるものだから、
一回だけ「うちの父がつくりました」
と言って自分がつくった料理を
出したことがあるんですよ。

陳さん


そうしたら、

「やっぱりさすが陳建民だ」

って言いながら食べてましたよ、
そのお客さん(笑)。


【中嶋】
そのくらい料理の味
っていうのは主観の世界だから。


【陳】
それである日…



※繁盛店の二代目という
 全く同じ境遇にあるお二人。
 息の合った対談の続きは
 本誌でお楽しみください。

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