孔子の人生の逆境


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致知出版社の「人間力メルマガ」 2016.8.8


聖人といわれる孔子ですが、
その人生は、まさに逆境の連続でした。

最も厳しかったのは、
50代の頃、ようやく地位を得た
魯の国を去ることになった時でしょう。

────────[今日の注目の人]───

☆ 孔子の大きな心の変化 ☆

安岡 定子(こども論語塾講師)

※『致知』2016年9月号【最新号】
※連載「親子で読む孔子の人生」P108

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紆余曲折を経ながら、
五十代半ばを過ぎた頃、
孔子は魯国の定公によって、
ついに最高裁判事のような立場に
取り立てられるのです。

定公の補佐役としての
地位を得たことで、
国内の政治は安定して、
自身も高い評価を得ていました。

これにはある種の手応えや
満足感を得ていたことでしょう。
 

にもかかわらず、孔子は結局、
魯の国を去ることに
なってしまいます。
魯のような小さな国が
力をつけることを恐れた隣国の斉が
弱体化を狙って美女軍団を送り込むと、
魯の重臣たちは
たちまちにして美女に溺れ、
政治を蔑ろにしてしまったのです。
 
この様子を見た孔子は大いに失望し
嘆いたに違いありません。
孔子は魯の国を離れ、
各地を放浪する旅に出ます。


「五十にして天命を知る」


と語った孔子は、六十歳の時の思いを


「六十にして耳順う」


と語っています。

五十代の頃、旅をとおして
魯の国にいた時には会えない
様々な人たちと遭遇し、

また悲喜こもごも
いろいろな経験を味わう中で、
物事を受け入れる柔軟な心が
磨かれていったのでは
ないでしょうか。


「六十歳になって、
 人の声に素直に
 耳を傾けられるようになった」


という言葉は、
そういう心境の変化を
示しているように思います。

私は五十代、六十代の頃の孔子には、
もう一つの大きな心の変化が
あったのではないかと考えています。……



※壮年期から老年期にかけて
 孔子に、どのような心の変化が
 起きたのでしょうか。

 誰もが感じる心の変化を
 孔子もまた味わったようです。

 詳しくは『致知』9月号で。

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