2017年02月27日
性差という新しい視点で
医療に取り組む片井さん。
志を持って仕事に臨む一方で、
仕事の子育ての両立には
頭を悩ませたと言います。
───────「今日の注目の人」───
☆ 仕事と子育てをいかに両立させるか ☆
片井 みゆき(東京女子医科大学准教授)
※『致知』2017年3月号
※連載「第一線で活躍する女性」P98
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──様々な問題を乗り越えながら
性差医療の発展に
尽力してこられたのですね。
ただ、性差医療は私自身が
やりたいことでしたし、
同じ志を持つ素晴らしい
先輩の先生方や仲間にも恵まれ、
特に困難を感じた
ことはありませんでした。
医師になってからの困難といえば、
やはり仕事と子育てとの両立でしたね。
私は大学附属病院にいた
29歳の時に妊娠しました。
当時、私の周囲には
子育てをしながら働いている
女性医師はまだ少なくて、
私の妊娠のことが
医局会の議題になるくらい
異例のことだったんです。
周りから子育てのほうが大切だから
もう来なくていいと言われて、
まずは働きたいということを
分かってもらうところから
始めなければいけない
状況だったのです。
──まだ、働く女性への理解に
乏しい時期だったのですね。
男女雇用機会均等法が
施行された頃でしたけど、
現実は甘くありませんでした。
一年間育休を取り
仕事に復帰したのですが、
保育園に通っている子供は
思っていた以上に熱を出しました。
当時は病児保育もまだなく、
熱がある子は保育園には
預けられません。
出勤前に急な発熱が
分かると仕事も休めず、
どうしたらよいかと
夫と途方に暮れました。
本当に毎日が綱渡りのようでしたね。
でも、
「だから子持ちの女性医師が
大学病院で働くのは無理なんだ」
となると後に続く
女性医師が困ると思い、
決して泣き言は吐けませんでした。
何よりも辛かったのは、
犠牲になるのが自分ではなく…
※性差医療の発展に尽力する
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